2015年6月22日月曜日

第7回妙高高原ドリームジャンプフェスティバル(6/21, 2015)

今年も参加してきました。

日本に1つしかないジャンプのお祭り。
第7回(2015)妙高高原ドリームジャンプフェスティバル。

昨年(2014)の模様はこちら

今年(2015)のリザルトはこちら


●ジャンプを楽しむ
ジャンプは大会形式ではあるものの、プレッシャーのかかる「試合」ではなくて、あくまで日頃の頑張りの「お披露目会」という位置付け。

ストレートに言うと、飛ぶことを楽しもう、ジャンプを楽しもうというコンセプト。成績を残さなきゃと眉間にシワがよるカンジでは全然なくて。

朝のミーティングでも、技術代表の清水久之さんからは「午前中はジャンプ台を開放しますので、ジャンプを楽しんでください」とのコメントがあった。

何気なかったけど、この言葉が個人的にヒットだった。

「練習してください」ではなくて「楽しんでください」

こういう感覚がすごく良いな、と思った。人生はきっと笑ってるのが1番良いから。


●イベントもたくさん
そしてお披露目会の他にもイベントがたくさん。

スイカ割りや、スポンサーのミズノ製品争奪ジャンケン(すごく豪華!)。さらに今年は新種目、さくらんぼの種飛ばしも加わって、小学生、一般、女子の他、応援の皆さまも含めて、会場にいた全員参加で盛り上がった。

さくらんぼ種飛ばしは、美味しいさくらんぼ(サトウニシキ、糖度が高い!)をまずは食べて、そのあと口に含んだ種を遠くまで飛ばす競争。笑

僕も息をいっぱいに吹き込んで、さくらんぼ発射のスタンバイをしていたんだけれども、直前でチームメイトの小川先生が大々的にやらかしてくれて、笑って吹き出してしまって、自分も撃沈。笑

ちなみにジャンプ台のブレーキングトラックは、水は巻かれるし太陽は当たるしで、種から芽が出やすい環境とのことで、昨年はスイカの芽が500個くらい生えてきた様子。今年はスイカに加えてさくらんぼも出てくるのかも。


●お披露目会の模様
お披露目会は、ワールドカップ出場選手も参加していて、HS近いジャンプが連発するハイレベルな会になった。

僕自身も、かなり良いジャンプが出来た。
[YouTube]20150621 Yusuke Kitazawa - 57.5m/妙高高原ドリームジャンプフェスティバル(2本目)

映像がなくて残念なんだけど、今回の1本目は人生の歴代でもベストジャンプに近かったと思う。

ずっと無風の中で僕だけK点付近の風に恵まれたラッキーもあり、最後に浮き上がって伸ばしていけた。

しかしテクニック自体もだいぶ良い。去年までのベストを、今は余裕を持って飛べている感じだ。


●低すぎた飛行曲線とその修正
僕のジャンプの持ち味は、低い飛行曲線で鋭く伸ばすところだ(と思っている、笑)けれど、実は前日のトレーニングではボロボロだった。

前日は限度を越えて低すぎて、空中分解連発。

今は身体が柔らかくなってきているせいか、これまでと同じ踏み切りをしても、身体は今までより頭半分くらい前にいく。テイクオフ後に頭がスキーのトップの方にスッと進んでいく感じだ。

これ自体は良いことなんだけれど、前日はさすがに前に行き過ぎてしまっていて、いわゆる刺さるジャンプだった。それで、空中でバランスがとれずに分解していた。

そこでお披露目会では、飛び出しの方向を修正。こぶし1つ分上向きにしたところ、これが当たって飛んでいけた。


●変化する身体とジャンプのマッチング
しかし、この変化は嬉しい。

それまでと同じように動いても、実はもっと前にいけている、というのは、身体の変化がジャンプにつながっていることを実感出来る。

今シーズンは、もっともっと身体を柔らかくしていこうと思っているので、これからアプローチのポジションはどんどん低く、適正な形に変わっていくはず(期待もこめて)。

すると、それに応じてジャンプも変わっていくので、これからのジャンプがすごく楽しみだ。

今後はさらに身体を伸ばして柔軟性を高めつつ、ジャンプを飛びながら、新しい身体とジャンプが噛み合うように適応させていきたい。

そして、ラージヒルK点越え、目標にして飛び続けます。



写真①:レジェンドたちと。良い写真だなと思う。左から国井さん(54)、石野さん(63)、最上さん(68)、小川先生(40手前くらい)、僕(31)。


写真②:表彰式にたくさんの選手。妙高らしい。


写真③:小川先生の人気に嫉妬。笑


2015年6月12日金曜日

妙高でジャンプ(6/5-6, 2015 )

先週の土日は妙高でジャンプトレーニングしてきました。

先週はけっこう強行スケジュール。

夜23時頃都内を出て、2:30AM妙高高原のロッジ着。
3:00AM頃寝て、5:30起床で朝練。

わりと真剣に寝起き頭が重かった。笑

●先週のジャンプ
20150607 Yusuke Kitazawa - 57m (gate16, 妙高K60)

初日はストレートさえ滑れなくてグラグラしてた(疲れてると身体のバランス悪くなるので、寝不足のせいか)

2日目PMのラスト数本で、ようやくハマってきた感じ。
アプローチがハマった時は、自分のベストに近い状態だったと思う(ビデオの2本目=2日目のラストジャンプ)


●ラスト1本での収穫
このラストジャンプでポイントだったのは飛び出す瞬間の視界なんだけど、そこが上手くいった。

これまでは顔の向きが下向きで、頭が潜るような形だったので、連動して背中が丸くなり、腰も丸くなり、後ろに残ってた。

すると重心が後ろになるのでテイクオフのタイミングも遅れるし、インパクトも当たらないし、方向も上に抜けるし、全くスピードも上がらない。

こうして下を向いているときの視界って、テイクオフの瞬間にカンテ(=レールが終わって切れる部分)がしっかり見えてしまっている。

ラストはそこを解消出来た。

完全に上手くいったわけではないけれど、飛び出す瞬間の視界が全て空だった。

カンテは視界の下にフレームアウトして、空しか見えなかった。

顔がしっかり前を向くと、背中が程良く反るので、腰も関節からしっかり折れて、ハムストリングスが張るようになる。すると、一番飛距離が出る腰の高さを維持できる。

こういうときはGが股関節にしっかりかかって、それを跳ね返すように弾け飛んでいける。

ラスト1本がすごく収穫だった。

何より、空だけを見て飛び出していくのって、気持ち良い。

着地するまでは自分のスキーも見えない。空だけが見えているので、本当に飛んでる感じがした。

やはりせっかくのジャンプ、気持ち良く飛ばなくては!


●コーチはありがたい
今回は全日本ヘッドの横川コーチや学連の西方さん、佐藤さんに見てもらえた。

先ほどの顔の向きも、佐藤さんに気付かせてもらったポイントだった。

もうここまでくると、やっぱり自分より上手な人に見てもらわないとだめだと思った。

自分にはジャンプテクニックのストックはたくさんあるけれど、それはビデオ解析を元にした知識が大半だったりする。

つまり、いわゆるヨコからの映像というか。ジャンパー本人ではなく、他の人が外から見える範囲内での情報がベースになっている。だから、限界もあると思う。(一方で、ヨコからでないと気付けない情報もあると思うけれど)

でもジャンプのコーチは、いわゆるタテの映像、ジャンパーが飛ぶときに見てる感覚ベースで、自分より上手い人の感覚を伝えてくれる。

ブレイクスルーになるとしたら、このあたりの上手な人の感覚を教えてもらわないと厳しい気がした。

今回みたいに、コーチに見てもらえる合宿は大変ありがたい。

また、ジャンプ台や夕飯後のミーティングでいろんな話を聞く中で、ここ数ヵ月自分がやってきたバランス重視のトレーニングが正しかったなと思えたり、まだ足りない要素が分かったりと整理が出来たので、自分のトレーニングプランも軌道に乗せられそうと思った。


●バランスとストレッチで変化
今年は、身体や関節をほぐしてる。
それによる変化はすこしずつ感じてきていて、アプローチの姿勢が変わったり、テイクオフの時に使う筋肉も、これまでとは違う部分を使ってる感じがしてる。

そして、身体はまだまだほぐし途中なので、アプローチやテイクオフはこれからも変わり続けると思う。

ということは、今この部分の技術確立やハマりを探すのは得策ではないと思った。

よって、自分のジャンプのレベルアップは、2ヵ年計画でいこうと思った。


●2ヵ年計画
まず今年は空中に注力しようと思った。来年はアプローチとテイクオフ。

空中のポイントは、具体的には2つ。

①スキーのブレがなく、②手のひらもレジェンドにしたい。

手のひらまで含めて、空中フォームが固まっていれば、テイクオフで踏み外してもかなり救われると聞いた。

このことも、まず空中に注力しようと思った理由の1つで、タイミングが遅れるクセがある自分としては、かなりの安定感向上になる。

また空中の安定は、言うまでもなく安全性が上がる。横風に耐え、向かい風もとらえられるようになる。

①スキーのブレ防止は、昨シーズンで良い感覚がつかめている。
ポイントは、カカトの幅を広げようとすることだ。普段はぼんやりしがちな意識が足に集中するので、しっかり足でスキーを受け止められるようになった。結果、ブレなくなった。かつ、大きなV字になるので、それまでになかった風圧(=浮力=空気を踏みつけている感じ)も感じた。

②手のひらレジェンドは、全く新しい取り組み。これはイメトレを重ねて、まずはやってみる。ただし、一度に1つしか出来ないので、先に①からやろうと思う。

そして来年は、いよいよアプローチやテイクオフの確立に取り組む。

今考えているフォームが完成した時のことを思うとワクワクする。

ピタッと低くハマったアプローチで、コアの筋肉を使ってしっかり踏み切って、かつ空中でスキーは安定しながら、レジェンドの手のひらで身体いっぱいに風をつかむ。

なんか、ヒルサイズくらい飛べそうな気がしてきた。笑

頑張ります。


写真①:Rを上手く通過。Rでぐーーっと長ーくパワーためる感覚を初めて味わった。


写真②:空中。カカトの幅をもっと広く、手のひらもレジェンドしたい。