2017年5月8日月曜日

2017-2018シーズンスタート!(飯山)

GWにいつものお仲間の会社員チームと、飯山でシーズン初合宿してきました。学生では東大チームが来てました。

飯山のオープンは例年は5月中旬だけど、今年は早かった。GWでオープンするのは、たしか2011年以来6年ぶり。近くに飛べる場所があって良かったです。


●天気が良かった飯山。5月なのに暑かった。

今回は3日間の合宿だったけど、いくつか課題も設定してみました。

新しく試したものはどれも好感触で、自分の調子は良いです。

スキーの手入れ状況(夏ワックスまだ塗ってない)とか、体重(今すごい重い、笑)を考えると、かなり飛べているほうだと思います。

まずはムービー貼っておきます。

【YouTube】
●20170504 Yusuke Kitazawa - 飯山HS68 - season opening

●20170504 Yusuke Kitazawa - 飯山HS68 - frontview


●今のテクニック自体はかなり良くて、失敗しても笑ってられる。


このエントリでは、今回取り組んだテーマのメモを書き残しておきます。

●アプローチでは、足指で床をつかむ
まずは冬からの継続で、アプローチの足指の使い方を変えてます。

従来は指を引きつけながら滑っていたけれど、今は床をつかむ形にしている。

やはりビタッと安定する。これはハッキリわかる。

自分の感覚としても、映像を見ても、明らかにグラグラが減っている。

今回かなり定着出来たんじゃないかと思います。

迷わず、これはずっと継続。


続いては、身体のリラックス方法をいくつか試してみました。

●身体を力ませない
僕はイチローが好きなのですが、彼がバッティング時の動体視力について話しているインタビューがあって、自分のジャンプのヒントにもなった。

ヒントになった言葉は、この部分。

・不振のときは「ボールを見過ぎてしまっている」

・目を使おうとするから反応が遅れたりする

・目を使おうとすると身体が緊張するということを、僕は知っている

目を使おうとし過ぎることの弊害。
確かに、これは実感がわく。

目で何かを必死に見つめようとすると、肩こりにつながるような力みだったり、身体が硬直する感覚は皆あると思う。(ぼんやりしてるときの身体と比べるとわかりやすい)

①目線はぼんやり
だから、アプローチを滑りながら、特定のモノや場所を見ないようにしてみた。

ぼんやりと、どこも見ないで滑るようにした。

キリッとして、目線はここに置こう、あの場所を見つめようとか頑張る感じじゃなくて、トリップ状態みたいにぼーーっとしながら滑ってる。

何かのキャッチフレーズみたいだけど、”見る”より”感じる”ようにする感じ。

視覚情報を求めにいかない感じだ。

試した感触は悪くなくて、ぼーっとするのはリラックスにつながっている感じがしている。しばらく続けてみるつもり。


他にも、力みを避けるために、アプローチでの手のひらの向きも変えてみてる。

②アプローチの手のひらの向き
これまではアプローチでは手のひらを上に向けてたけど、今は身体の内側に向けてる。葛西選手みたいな感じ。

というのは、それが一番自然と思ったから。

人間の手のひらって身体の内側を向いてついてるので、他の向きにすると腕や手首がねじれることになる。それが肩の力みにつながるんじゃないかと思った。


●葛西選手のアプローチ。手のひらが身体の内側に向いてる

実際に試してみても、感触は良い。

力みがとれる感覚があるし、少なくとも、力みが悪化する傾向は全くない。ので、これも継続。

ちなみにだけど、アプローチの手のひらの向きって、どれが合理的なんだろう。

上向きがスタンダードのような気もしてたけど、各タイプの特徴を、思いつくままに書いてみた。

<上向き>
上向きだと、しっかりアプローチ姿勢を組める気はする。

上半身が反る感じになので、股関節での折りたたみがしっかり出来ると思う。だから、ある程度スタンダードなのはわかる。

<内側向き>
内側向きだと、上に書いたみたいにリラックス出来る気はする。

僕の弱点の1つに、テイクオフで力みがちというものがあるので、僕にとっては特効薬というか、効果が高いかもしれない。

あとは推測だけど、葛西選手がやっている=風洞実験で一番速度が出やすい結果があるのでは?とか思ってる。

<下向き>
下向きだと、空中フォームにつなげやすい気はする。

ソチでの葛西選手の成功以降、空中で手のひらを下に向けて広げる選手は多いけど、アプローチのときからその向きなので、途中で手のひらをひっくり返さなくてもよくなる。

僕はこれまで、アプローチで上向きにした手のひらを、テイクオフ前後で下向きにくるっと変えてたけど、こういう複雑なことをしなくて良いメリットはある。

だから、空中で手のひらを下向きに開く選手には良いのかも。

実例では、伊藤有希選手はこの形で結果を出してる。あとはお仲間の村田さんも下向きを試して上手くハマってるみたい。

一方で、Kamil Stockや伊東大貴選手みたいに、空中で手のひらを上向き(=手の甲を下向き)にしてる選手はこの形にする意味はあまりないと思う。


さて、次回以降のテーマとして、まだまだ試したいことはたくさんある。

③視線をぼんやり遠くに
テイクオフ直前で、重心後ろになってる場合がまだまだ多い。今回のムービーもかなりのジャンプが重心後ろだ。

この原因は、ほぼ間違いなく、顔が下を向いてるからだと思う。今はぼんやりだけど、ぼんやりカンテが見えてる。

そうではなくて、ぼんやり遠くに意識をおきたい。

今はビタッと滑れるようになってきたので、もう少しで合格点のアプローチが出来そうな気がするので、やってみたい。


④手を使わないテイクオフ
手を使わずにテイクオフして、空中マキシマムで手のひらを開く。これをやりたい。

実は去年トライしていて、感触は良かったものの、横川コーチから空中で動かない方が良いという話を聞いてから、やめていた。

手をはじめから開いていたほうが、テイクオフ直後に上昇する空気をつかまえられるので、より高い位置にいけると。葛西選手も、はじめから開けばもっと飛ぶとの話だった。

しかし、こういったテクニックや道具の類については、個性を重視して良いというか、基本原則の範囲であれば、自分に合う合わないを最も大切にして良いと思う。

1年経って、やっぱり手を使わずに飛び出して、空中で手を開くのが自分には合うと思った。

手を体側につけたまま飛び出すと、空中で抵抗なく進む感じが心地良い。

僕はテイクオフで手を使うと、どうしても重心がずれてしまうし、何よりも、過剰に反動を使いすぎてしまう。反動を使って踏み切ろうとして、テイクオフ直前に肩を力ませて、一度かがみ込むような動作をしてしまう。

結果、タイミングは遅れるし、単発の短い踏切をしてしまう。

もちろん、この手を使わない(=体側につけたままの)テイクオフはやろうとしてもなかなか難しい。技術的にも心理的にも。

技術面では、もともと良い重心位置(=素直に立ちやすい位置)で滑ってくる必要がある。無理な後ろの重心位置から立つときは、どうしても手を使って補うしかなくなる。

心理面では、思い切り立ちたい、強くバネを使って立ちたいと思うと、当然のように手で反動を使ってしまう。

実際、今回の合宿では手を使わないようにしても、ついやってしまうこともまだまだ多い。

パワーを抑えてでも、手を使わないテイクオフをしたい。


<その他>
しかし、体重重いとだめですね。笑

今は人生で一番重くて、普段より3kg近く重いと思う。

それで今回体験したのは、、

・空中でスキーに十分な浮力を感じても落ちていく。笑

・今までだったら浮いていくレベルの風圧を感じても、身体が鉛球のように重くて墜落する。笑

・飛び出しでヒルサイズ(HS68)を感じる高さがあって、これはもらった!と思っても、63mくらいで落ちる。笑

こんなにハッキリ感じるとは思わなかった。笑

そろそろちゃんと絞ろう。


●イチロー、好きなんです。

次はいつ飛べるかな。楽しみ!