2022年10月30日日曜日

10/22, 2022 妙高(2年ぶりにジャンプ)

 2年ぶりに飛んできました。

場所は妙高。やっぱり好きだし、慣れ親しんだところが良かった。

終わってみて、、飛べて良かった。

なんとか安全に帰ってこれて、
今後もやっていける、と思えた。

テイクオフは様子見で5割くらいの力だけど、空中それなりに安定して、テレマークも入って、まずまず。今の状況の中では十分だ。

今回の同伴メンバーは、1コ下で3年ぶりジャンプ復帰のOKD選手と、もはや地元の爺さん的なOGW選手でした。

久しぶりだったし、次回が少し遠いので、忘れたくなくて、記憶をたどりながら長文書いちゃいました。


●まずはランバン滑り3本

ジャンプに限らず、スキー自体が1年半ぶり(2021/3以来)だったので、滑り慣れをつくるところからスタート。


ランディングバーン滑り1本目は、後ろに重心置いていかれたし、スピードもけっこう速いと感じた。


スキーから本当に離れてたんだなあと実感。


やっぱりスキーは、実際やってみないと感覚を保てない。


とはいえ、2、3本と滑るうちに慣れて、パラレルターンでブレーキングするところまで戻ってきたので、もうこれ以上は何本滑っても同じと感じて、いざジャンプ台へ。



●空中感覚が鈍りすぎて。笑

スタート前の緊張感は、意外にも全く無かったかな。

奥田選手と2人でスタートゲート付近にきて、何を話したか覚えてないけど、ゲートどこでいく?今ここに出てるのでいいんじゃん?みたいな、普通の会話だったと思う。

そこから、特に緊張もなく普通にスタート。

<空中で何も出来なかった>
最初の1本目を飛び終えてまず思ったのは、、空中での何も出来なさ。

本当に、空中に出てから何も出来なかった。

もう、風の揺さぶりのなすがまま。

何かを考えることも、身体を操作することも出来なくて、ただ惰性で空中からの映像を眺めているだけだった。

本来はしっかり脚パワーその他を発揮する場面なのにも関わらず、ただ映像をボーッと見ているだけ。。全て無意識任せだった。

本数重ねると次第に戻ってはいったけど、、まだ完全ではないです。

ここが戻らないと、一生まともに飛べない。直近かつ最大の課題です。

<通常時の空中感覚>
このあたり、昔、良かったときはどうだったかと思い出すと、

①スタート台で
まず、飛ぶ前のスタート台でリラックスしてた。

身体の力が、上から下に力が降りていく感じ=上半身、特に肩からは力が抜けて、脚に力が集まっていく感じだった(特に足首、カカトに)。

②テイクオフ〜空中前半(マキシマム)
テイクオフ直後は視界が途切れるけど、その視界が無い中であっても、脚力をグッと入れている実感がハッキリあった

例えるなら、真っ暗闇のトンネルの中を進んでいくみたいに視界は無いんだけど、身体のコントロールは効いていて、(スピードや風圧を感じながら)目をつむったまま脚だけ力入れてる感じだった。

③空中前半(マキシマム)〜空中後半
その後、視界が開けたときも、ほぼ全身が自分のコントロール下にあった。

手のひらは葛西選手と同じ位置にする、カカトを突き出してV字はこのくらい開くとか。中でも、足首でスキーをグリップする力(FTMM)には特に自信を持てていた。どんな風圧にも、追い風の叩き落としにも負けないぞ、と思えていた。

たぶん、この空中感覚、あるいはそこからつくられる空中フォームが僕の強みだったと思う。


空中で身体を操作できると、好きな形(=飛行効率が高い形)に空中フォームをつくれるのだ。



●何とかなりそうな感じ

空中での習熟段階をレベル1-3とするなら、、
Lv.1:映像をボーッと見てるだけ
Lv.2:こう動こう、と考える ★今ここ
Lv.3 :Lv.2の通りに身体をコントロールする(考えた通りに身体を動かす)

この日はトータル10本くらい飛んで、
Lv.1と2を行き来しつつ、最後Lv.2まで来れた。
Lv.2:このままだとやばい、脚に力いれないと、と頭で思うところまではこれた。

<Lv.1だと危ない>
今回も何度かLv.1だったときは、空中分解傾向にあった。

特に午前ラストと午後1本目は、2020年のデジャブのような分解の仕方で、過去も今も未来永劫、僕はジャンプはもうだめかと思ったくらい。

ただ、これは当然で理由はハッキリしていて、脚に必要な力が十分に入っていなかったことによる。

<パワーと感覚がそろえば、いける>
これがLv.3までいければ(=身体をコントロールし、パワーを入れれるようになれば)、僕はまた元に戻れるんじゃないかと思った。

2020年は、感覚はLv.3までいってたけど、脚の筋力不足により、そもそも入れるべきパワー自体がなかったと思う。それで空中分解し続けてた。

2020年以来、そこの脚力だけは自宅でも鍛えてて、今回はそれに救われたと思う。

だから、このまま脚力トレーニングを続けてパワーをつけて、ジャンプの本数を飛びながら感覚をLv.3まで養えば、元に戻れると思えた。

なんか、良かった、笑
まだ出来そうで。

空中でちょっとねじれ気味(左肩引きがち)なのが気になるけど、トータルでは少し安心できた。


その他、以下はいくつか感じたテクニック面のメモ。


●自分にとっての素直は、低い飛び出し

上半身を無理に抑えず、素直に立ち上がる、みたいなのは、ダメ。

試してみたけど、だめ。

午後1本目で空中分解しかけて、それも2020年と同じ分解の仕方だったので、
ひえっと思って、何とかしなければと思い、

なるべく前にいかないよう、上に飛び出そうと思ってこの形を試したけど、全然だめ。

どのくらいだめかっていうと、死ぬほどだめ。笑

僕がこれをやると、身体が本当に垂直に立ち上がってしまって、お腹が出て、空中で棒立ち、もしくは反り気味になってしまった。

そこで、若干頭を下げて、気持ち低い飛び出しをしたら、エアブレーキ少なく、空中ヌルヌル進んでいった。

僕はやっぱり、低い飛び出しでいい。

<真下に踏み付けるだけ>
そもそも素直に立つって何なんだと。

僕は普通に立つと上半身を起こさない形になるので、僕にとっての素直はこれなのだ。

もちろん僕と逆で、普通に立つと上半身が起きる人もいるから(何ならこっちのほうが多数派かも)、その人達から見たら、僕はさぞかし無理やり上半身抑え込んだ人に見えるのだろう。ただ、それは全く違う。

僕は無理に上半身を抑えたことは一度もなくて、むしろ上半身を起こすほうが僕には不自然なのだ。

だから、ここは自分にとっての素直な形でいい。

ただ、低さと前は違う。
低く出るけど、前じゃない。

テイクオフで考えるべきことは、いかに真下に踏み込むか。ここは全人類共通の物理的正解。

真下に踏みつけることだけ考えて、上半身は結果として出る形そのままで良い(僕の場合、それが低めというだけ)
踏み付けて、腰を頭より高くする、とか、それ系のイメージが良い(=上体起こしを誘発しないイメージが僕には合っている)



●テイクオフは股関節で立つ

突然だけど、イチローの動きの根幹は、股関節(骨盤)にある。

ここ2年のイメトレでは、テイクオフで股関節を起点に立ちたいと思ってた。

これはケガする以前からの長年の課題で、ずっと太ももをはじめ、本来使うべきではない別の場所に頼ってたと思う。

重量挙げと同じく、本来は股関節で立つべきなのだ。

この日の午前は良かった。ここ2年のイメージトレーニングが活きて、骨盤使え始めてた。
その証拠に、テイクオフで背中の丸さがとれてきてた。

しかし午後は、午後1本目の分解が尾を引いてびびり、だめだった。
後ろ重心で滑ってきて、頭を下げて対処してるだけだった。背中もまた丸くなってた。

骨盤を使えてるか否かは、飛距離への影響も大きかった。
良かった午前は、無風にも関わらず、強い向かい風が吹いた午後と同じだけ飛んでいけた。

しっかり骨盤で滑って骨盤で立ち、腰を頭より高い位置に持ち上げるイメージでズバッと踏み込む。そして、その脚力を空中まで続ける。これを来シーズン以降やっていきたい。

これは、びびらなければできそう。
あとはトレーニングで重量挙げスクワットも良いかも。



●タイミング遅れは改善傾向

テイクオフのタイミング遅れ病も改善され、合ってきた。

これはクロスカントリースキーを経て、アプローチの組み方を変えてるのが効いてると思う。

その新しいアプローチをもとにしたイメトレも、けっこう長いことやってきていて。

まだジャンプ台の上では形にはなっていないのだけど、陸上ではそれなりに組めるので、ここは何か技術的なテコ入れをするというよりは、単純な本数の問題で、現場での習熟が進めばOKな気がする。

けっこう合ってきた


●最後に、、

今回、とにかく無事に復帰できて良かった。

次飛べるのは来年夏になりそうだけど、
その夏までの間を、ジャンプやっぱもう永遠に無理かもと思いながら過ごすのと、いける、ここを鍛えればもっといける、と思いながら過ごすのは全然違う。

いける、という感覚が、トレーニングの後押しをしてくれると思う。

だから、今回転倒はゼロ。追い風の中でも、全てではないにしろ安定したジャンプが出来たのは、大きかった。

まだテイクオフは思い切りいけてないし、スキーの引きつけも弱いから前傾もかけれない。ただ、とりあえず上から下までは降りてこれる、と分かったのは大きい。

来年しっかり安定したキレイなジャンプを決めたら、これまでずっとよぎり続けた、飛べない悪夢からもサヨナラ出来ると思う。

あと、来年は、また会社員仲間も集まれたら良いな、、

東京でフルタイムワーカーしながら、家族ありの中でジャンプを続けるのって普通は無理で、僕とMRTさんが今この状況。

ただ、僕は実家が長野にあったり、いつでも永遠にジャンプしてるOGW爺さんが近所にいるなど、そんな環境なのでわりと復帰しやすい。その点、今回OKD先生は単独でよく大阪から来たなあと思ったり。

その他のみんなは、KNIさんは今年も北海道遠征してたし、DUSさん、OONくん、DKUくんも家は遠いけど気力はありそう。

来年以降は、また会社員ジャンパー仲間たちに出てきてもらって、再会してみんなで飛びたいです。

2022年10月15日土曜日

来週、2年ぶりのジャンプ

来週、約2年ぶりに妙高でジャンプの予定です。

けっこう不安です。


●不安

久しぶりで、ジャンプ台の上から下まで降りてこられるか不安。

前回=2020年は、空中分解したまま終わってるから、今飛んだらどうなるのだろう。

久しぶりの不安
空中分解の不安
基礎体力の低下からくる不安

不安要素を挙げればキリがない。

スキー自体にも2年近く乗ってない。

体の出来は間違いなく過去最低。
 ⇛毎日リモートワークで歩くことすらしない。体重も1-2kgくらい重くなっているし、筋肉が減ってその重さなので、数字以上に状態は良くないと思う。


●なかなか身体を動かせず

特にここ2年ほどは、僕個人としてはジャンプをやるには厳しい状況だった、とは思う。

2021年は、仕事がオリパラ運営側だったこともあり、夏は土日も昼夜もなく。

加えて、小さな子供が二人いて慢性的な睡眠不足とトレーニング不足。もうトレーニングどころじゃない。

2022年は、さらに仕事で部署異動があり、外国への長期出張も断続的にあり、それは今も継続中。

とはいえ、ジャンプは自然相手、物理現象相手なので、動けるか動けないかが全てであり、こんなバックグラウンドの境遇など全く関係がない。

それにしても、、
ここ2年ほどはコロナは関係なく、自分自身として飛べる状況じゃなかったかな。むしろ、それがコロナと重なって良かったくらい。

数年先にようやく自分がReadyになり、さあ再開だという時にコロナで飛べなくなるよりは、ずっと良いタイミングだったと思う。


●悪夢を見る

ここ1年以上の間、月に数回くらい、悪夢を見る。

もう一生ジャンプを飛べないんじゃないかという夢。

悪夢を見るのは、いつも睡眠が浅くなって、睡眠と覚醒の境目にいるとき。

混濁・混沌としてる意識の中で、どんどんジャンプへの不安要素が湧き上がってきて、飛べない理由が次から次へと頭をよぎり、悪夢の中にいるようで、苦しむ。

例えるなら、夜中に39℃の高熱でうなされてるときみたいな感じ。

ただ、このままブランクや加齢を理由に、なし崩し的に飛べなくなるのは嫌だし、さすがに悪夢はなるべく見たくなくて。

このサマーシーズン中に飛んでおきたいと思った。

飛べない悪夢は、飛んで消すしかないと。

ここを逃すと、冬は厳しいので、来年のサマーシーズンまで悪夢を消せないのだ。


●無事に降りてきたい

とはいえ、今は準備状況が散々なので、まともな形で飛んでくるのは厳しいと思う。

ので、欲張らず、ジャンプ台の上から下まで降りてこれれば良しとする。

ただ、2020年に苦しんだ空中分解については、少し良くなっていると期待はしている。
⇛当時は全く脚に力が入らなかったのが、今は少し力が入るようになっている。これで治るかは分からないけど。


●安全のために

・スキーと一緒に進む
 ⇛アプローチ〜テイクオフ〜空中、全体通して必要なイメージ。船木さんが良く言ってた

・空中マキシマムで、飛型を完成させる
 ⇛踏んで終わらない、その後まで続く

・飛び込まず、踏みつける
 ⇛前すぎるとスキーが乱れる

復帰初日の来週10/22土は、イチローの誕生日。
僕にとっては縁起が良いかな。


●友人宅庭でジャンプ練習(2021/12)