2017年11月25日土曜日

2017.10 富山&白馬

もう12月が間近ですね。ワールドカップも開幕して、いよいよ僕らも雪上ジャンプが近づいてきました。

ちょっと時間あいちゃったけど、10月半ばの富山オータムジャンプ大会、その後のサマー練習(白馬、妙高)を順に振り返ります。

まずは富山大会の週から。

【YouTube】20171008-1009 Yusuke Kitazawa - 富山K50/白馬HS131/HS98


●苦しかった富山
<運動不足>
今年の富山は惨敗。去年6位入賞も、今年は11位に後退。この敗因は、完全なる運動不足だと思う。1ヶ月ぶりの運動にしては上手くまとめたほうだと思うけど、それにしても身体が動かなすぎた。

<ワックスも>
あとスキーのワックスちゃんとしとけば良かった。まだ大丈夫と思ってたけど、大会のあとワックスしたらめちゃくちゃ滑るようになってびっくりした。数m変わったかも。笑


●西岡さん撮影。いつも嬉しい


●リハビリ。。
富山大会の週は、とにかく身体を動かした週末だった。

それまでなかなか休まらない日々が続いていて、前週に予定してたジャンプ合宿には行けず。ジョギングもストレッチも全く出来ていなくて。

つまりは過去最悪を大幅に更新する身体状態だったので、ジャンプ技術以前に、身体を動かすリハビリをした感じだった。

富山はリフトがないのだけど、初日1本目は、スタート台までスキー担ぎ上げるだけで心臓ドクドクしてた。バクバクかも。もはや登山。そこで飛んだ1本目ジャンプはほぼ空中分解。

ずっと苦しかった、身体が終わってた

アプローチは陸上ですらまともに組めなかった。この状態で白馬のラージヒル飛んだら本当に死ぬんじゃないかと思った(富山からの帰り道に白馬寄る予定だった、それでも飛ぶ気だったけど)

こんな状態だったので、運動不足の身体を少しでも馴染ませるために、時間ある限りスタート台まで登山を繰り返してた。そして宿では無限にストレッチ。

そのかいあってか、翌日の試合のときには少し身体は良くなってきてた。

しかし、初日から本番前トライアルラウンドまで含めて、一度もテレマークを入れるジャンプを出来てなくて、不安は残る。

試合では2本とも出来る範囲で上手くまとめたけど、テレマークまではやりきれなかった。

何とか入れたものの、2本とも腕がグラついてしまい、得意のはずの飛型点が伸びなかった。非常に悔しい。

あと、技術面では、また前に飛び込んでた(大会後に久之さんに教えてもらった)

スキーが離れていったから追い風だったかなと思ってたけど、たしかに風も後ろだったけど、飛び込みもあったみたい。

ちなみに、富山のような落下台で前に飛び込むと一気に失速する、らしい(定説らしいけど、なぜ落下台特有なのか、僕はまだ分かってない)


●復調の白馬
はじめの2日間を富山で過ごして、3連休最終日は白馬に移動してジャンプ。

白馬、楽しかった。。
久々のラージヒル。

助走路長い、空中長い。

好調時の感覚を取り戻せた。
アプローチからテイクオフにかけて、まわりの風景だけが流れる感覚、頭の高さを変えない感覚、真っ直ぐ空中に飛び出していく感覚。。


●ラージヒルはやはり楽しい

身体もリハビリが効いてきて、時間を追うごとに動くようになった。午前より午後の方がさらに調子が上がった。

久々にアプローチでGを感じた。カーブで真上にいる感覚を思い出した。

YouTube映像でも、伸び伸び飛んでる感じがする。
#正面からのアングルは、北島さんに撮っていただきました。ありがとうございます。


●ストレッチがカギか
今回、教訓を得たとしたら、ストレッチの有効性だ。

非常事態のときは、最低限として、ストレッチだけはおさえること。これは即効性がある。

ハムストリングスを伸ばすことがまず大事で、そこが伸びてくると、次はハムと骨盤をつなぐ小さい筋肉を伸ばせるようになる。すると、グッと骨盤が返った、筋肉ではなく骨に乗るアプローチが組めるようになる。

走り込みやダッシュなどが出来ていなくても、白馬ではピタッとしたアプローチが組めて、それが好調に直結していた。

それでも数日はかかる。ストレッチは一気には進まない。

1日に何時間もやろうとしても、無理に伸ばした反動で筋肉が腫れてしまって全然だめ。徐々に伸ばしていって、最低でも2日くらいはかかる感じ。だから、ジャンプ台にいく週は、月曜から徐々にやっておきたい。


●微調整したいテクニックたち
(1)可動式ウィング
白馬では、テイクオフで手を全く使ってなかったのは収穫。アプローチで上手く乗れてる証拠。

そして、ビデオを見直していたら、空中で腕のウィングを広げるのはもっと後でいいかもと思った。

無意識にミディアムヒルと同じタイミングで広げてたから、ノーマル、ラージにしては早すぎたと思う。

ここはジャンプ台に応じて変えたらいい。大きな台では、腕を閉じて、前に進む時間をもっと長くとっていい。


(2)頭の高さ
今シーズン、アプローチからテイクオフで頭がもぐる動きを、ようやく修正出来かけてきた。だからもう少し継続してがんばる。

テイクオフのヒザ戻りは、ほぼ重心後ろが原因。それも頭の高さをキープ出来れば何とかなる。あとは腕が下がってるのも影響あるかも。


(3)空中最後まで粘る
空中でやめるのが早いクセがあって、いつももったいないんだけど、最後までスタンス(=カカト幅)をキープする感じを試したら、しっくりきたので、続ける。

あとはジャンプ自体の出来も影響すると思った。空中後半が失速して落ちるだけだとフライト維持出来ないけど、推進力が残っているとき=良いジャンプのときほど、最後まで飛行姿勢を保ちやすい感じ。


(4)アプローチで左右対称に
アプローチで、いつも頭が中心より右側にある。だから空中ではその方向に曲がってしまう。頭が片方に寄ってるから、片蹴りにもなりやすいのかな。西岡さんカメラで気付けた。正面から撮っていただいてたやつで。


●ちょっとねじれ気味。アプローチのときから曲がってる。。

あと、アプローチの組み始めは、スクワットの感覚で組むと◯


(5)スキーの面を下に向ける
これも西岡さん写真でよく分かった、スキーが外側を向きすぎだ。もっと真下に向けないと。カーブしたビンディングの助けを借りてもこれだから、あとは自分自身の技術を高めるしかない。


●スキーの滑走面が外を向いてる。下に向けたい。

ワールドカップクラスの選手は本当にこれが上手い。

代表格はシモン・アマン。2010バンクーバーでは既にモノにしてた。あとは日本の小林潤志郎選手、清水礼留飛選手。

もっとたくさんいると思うけど、パッと思いつくのはこの選手たち。試合前のシミュレーションのとき、自分の足首を見て、向きを確認してた選手もいた。


●小林潤志郎選手との比較。この平らさは驚異的。ブーツの向きが全然違う


●アマンも本当にスキーが外を向かない

普通、空中では足首や足指でスキーを引き付ける。昔FTMMとか言ってたけど、必死にスキーを引き付けるので精一杯だ。そうじゃないと空中分解する。

しかし、スキーの面の角度をコントロールするとなると、たぶん親指は引きつけるけど、薬指から小指にかけては逆に押すとか、そんな感じな気はする。これは慣れないと、V字じゃなくてクラシカルみたいなスキーの開きになりそう。

そしてスキーを引きつけじゃなくて押すとか普通は恐怖だと思うので、空中分解する恐れのある選手はやるべきじゃない、高度なテクニックだと思う。笑

足の指の使い方を研究しようと思う。
たぶん空中に出てからではなく、アプローチのときから使い方を変えている必要ありと思う。

薬指や小指も床をつかむように使えば、もしかしたらもっと踏み込める気もするし、それで内股気味なのも一緒に直るかもしれない。


(6)空中の手のひらは指先まで柔らかく
今はまだ力みで手首が返ってるし、指先も反ってる。まだ全然本物じゃない。

葛西選手は、手のひらから指先までが本当に柔らかい。空気を包み込むような形をしている。

この形をコピーするには、手のひらを下に向けるというよりは、感覚としては、空中で肩の力を抜いて、体側から離すというだけで十分かもしれない。


●仲間たちと。岡山と大阪と東京から集まりました。


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