2017年8月3日木曜日

2017.7.29-30 妙高でジャンプ

7/29、30の土日も、社会人仲間で妙高で合宿してきました。

取り組みテーマは、前回からずっと継続。
テイクオフの改良。

スピードを追い越さない。
前に飛び込まない。
テイクオフでは高さしかとれない。

もうこの夏はずっとこれを続ける。
久々に、そのくらいの手応えがある。

【YouTube】20170729-0730 Yusuke Kitazawa - 妙高HS68/HS100


●これまでの感覚:鋭さを求めてた
前方向に飛ぼうとするパワーはほぼ全てスリップして消えてしまうけど、、

自分の持つ脚パワーが10だとしたら、
これまでは、<前:7、高さ:3>くらいに割り振ってる感覚だった。

前に飛ぼうとする比率を高めることで、低い飛行曲線をつくろうとしてた。

しかし実際には、<前:7⇒0(全スリップ)、高さ:3>で、
合計3のパワーしか伝えられていなかったんだと思う。


●テイクオフでは高さしかとれない
合理的と思われるのは、<前:0、高さ:10>なんだと思う。

ほんとは<前:1、高さ:9>くらいが良いんだと思うけど、
ほっといても前にいきがちだから、飛ぶときの選手感覚としては、全てを高さに割り振る感じで、きっとちょうど良い。


●身体に覚えさせたい
実際この新しいテイクオフ(前0/高10)に取り組み始めているけど、もちろんまだ定着出来ていない。

①まだ、たまに前に流れちゃう。
テイクオフ後にお腹を前に突き出しちゃうので、そのせいで、スキーが一度身体から離れてしまう。

重心も後ろから前に動くので、バランスも崩しやすい。だめ。


②まだ、頭がもぐりがち。
滑ってくる間は良いんだけど、最後の最後、テイクオフで飛び出す瞬間に頭が潜りがち。

つまり、飛び出し直前に見えてる最後の映像が、カンテの先端だったりした(=ほぼ足元を見てる証拠)

低く出ようとしてるからこうなる。

ただ、これを直せると大きい。

最終日のラスト2本直せて、そしたらすごく良かった。
●YouTubeの3本目(12秒目くらい)

完了が早い。膝戻りが減って、飛距離も伸びた。

一直線にライナーで進んでいける感じだ。

全く前に飛んでいないのに、はるかに大きな推進力と、前半スキーを立てないことで鋭く進んで、後半浮き上がった。胸熱。


●テイクオフ直後にスキーが立たなくなってきた

ノーマルヒルでもK点程度まで飛んだけど、以前の前に突っ込んでたときよりも、今は明らかに飛行曲線が低い。

高さを感じない。低空を進んで、しかし後半伸びるのが感じられる。

もぐらずに上手くいったときは、飛び出し直前の最後の最後まで、頭が動かない。下に向かない。

ただし、見えてる空中をめがけて飛び出すわけじゃなくて、自分は動かずに、同じ位置に居続けながら、その場でただ踏んでるだけ。それが大切。

この感覚が、身体に馴染んできつつある。


③まだ、力んでる
これはあまり心配してないけど、テイクオフでなぜか肩に力が入ってしまっている。ので、上半身バラつくし、右手を後ろに引いちゃってる。

ただ、これはきっとそのうち直るし、むしろこうして力みが出るということは、これまでになかった動きが出来てきている証拠と思って、少しほっとこうと思う。笑


●速さと高さ、トレードオフじゃない
これまでは、テイクオフでの速さと高さは、トレードオフだと思ってた。

それが選手の個性を生んでると思ってた。
長野五輪の頃に言われた、鋭く低い船木さん、高さの原田さんといったように。

けど、今は違うみたいだ。

レールがアイストラックになって、雪よりもさらに摩擦が少ない。溶けた雪、水が浮いて滑らない助走路は過去の話だ。

レールが均一で、摩擦が少なくなった今、前に飛ぶ意味が物理的になくなってきている。

テイクオフでは事実上、高さしか得られなくなってきている。


●理想のテイクオフの画一化
実は、ワールドカップのトップ選手のテイクオフや飛行曲線は、ほとんど個人差がないのだそうで。

実際に、フロイントとプレフツのテイクオフを比較した映像を見せてもらったことがあるけど、同じ人かと思うくらい全く同一で驚いた。

見せてもらったのは、定点カメラで撮ったワールドカップでの2人のテイクオフを、1つの映像にオーバーラップさせたものだったんだけど、膝角度や上半身の起こし方など、2人は全く同一なほどに重なってた。

にわかには信じがたいほどに完璧にピタリと重なってて、すごく驚いた。

それまでは、フロイントは高く、プレフツは前に飛び出していると思ってたけど、それは錯覚だった。おそらく空中フォームなどからくる印象で、そう感じてしまっていた。

実際のところ、前方向と高さのトレードオフはもう不要で、もはやそこに個性はない。

高さだけを求めることが、最も洗練されたテイクオフだと言えて、その方向で画一化されていくと思う。もうされてるかもだけど。

よって、今は世界のトップに近ければ近いほど、同じ動きをしていると思う。


出来ることは加圧だけだから、、さらに工夫するとしても、

同じだけ加圧しながら、どれだけ上半身の起き上がりを抑えてエアブレーキをなくすか、とか。

めちゃくちゃ体幹を鍛えて、バランス力をMAXにして、自分の力を全てカンテに伝えられるようにするか、とか。

直接テイクオフには関わらないけど、体重を落とすとか。

あとは空中で下の向かい風があることに賭けて、思い切って前傾してみるとか。追い風と読んで重心移行しないとか。

出来るのはそのくらいだと思う。

一方で、空中フォームはまだまだ各選手の個性が出てるところだと思う。

選手の空中フォームって、子供の頃から片鱗があって、基本的に変わらない。持って生まれたものを、そのまま上手になっても引き継いでる感じがする。

いつか岡部さんの7歳のときのジャンプ映像を見たけれど、やはり岡部さんという感じがする。空中のその人っぽさって、いつになっても変わらない印象。

だから、観客として見てるときは、テイクオフはトップ選手はほぼ変わらないので、空中に注目して、どのフォームが飛行効率が良いのか、風への対応が出来るのかなどを観察してたら面白いかもしれない。


●ちなみに
動画編集ネタなのですが、最近手ブレ補正があると格段に見やすくなることに気が付き、なるべく手ブレ補正付きカメラを使ったり、撮影後の画像処理で手ブレを減らしたりしてます。

アプローチ姿勢の揺れやテイクオフのときの重心など、手ブレがあると全く見えない動きが、補正されると目に見えて浮かび上がったりします。

これまではYouTubeのオプションにある補正機能を使ってましたが、MacのiMovieを試したらはるかに強力ですね。

補正力も画質も段違い。
これからは全部iMovieでいこうと思います。


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