2017年12月9日土曜日

2017.11 サマージャンプ最終合宿(白馬&妙高)

11/3~5の3連休は、夏のシーズン最後の合宿。白馬、白馬、妙高の3日間でした。

【YouTube】20171104-05 Yusuke Kitazawa - Hakuba HS100/Myoko HS68


●ストレッチしたら効いた
直近数回のストレッチ不足を反省して、、ようやくある程度、身体をほぐしてから行くことが出来ました。

アプローチのポイントはハムストリングスあたりの伸びかなと思うのですが、今回はそこを伸ばせていました。

白馬に到着してからも、陸上でピタッとハマる位置で組めたので、今回はいけるかなと感じてました。


●天気良かった白馬。野球でウォーミングアップ。打ったら即ダッシュでボールを取りに行く。ダッシュダッシュダッシュダッシュ・・・で身体温まる。笑


●白馬NHをようやく攻略
<K点越え、高かった>
どうにも苦手だったここのノーマルヒル。

これまでどれだけゲート上げても、どうしてもK点に届かなかった。必ず89m止まり。

ラージヒルのほうは昔から好きで、K点まで飛んだこともあるのですが、より易しいはずなのに、ノーマルヒルはなぜかだめ。

しかし今回、とうとうK点越えを達成、連発出来ました。

最大94mを筆頭に、初めてK点を越えたときの93m、その他90m、91m。

一番最初に越えたときは、空中で突き抜けた高さを感じました。

とにかく高かった。

表現するなら、、どこか気が遠くなるような、、気を失いそうになるような、、そんな高さ。眼下のランディングバーンが遥か蜃気楼の先のような、白く霞がかった遠くに感じた。

未体験の高さだったし、どこまでいっちゃうんだろうとも思ったけど、一方できっと大丈夫とも感じてた。

高い上空を通過して、ギリギリまでV字を維持して、赤いラインを明らかに越えたところに降りて、、

その瞬間、、大満足。笑

塩沢に似てると思った。飛行曲線の高さとか、空中から見える景色が似てた。


<ストレッチと、飛び込まないテイクオフ>
今回のK点オーバーは、やはり、ストレッチ効果でアプローチが良い位置で決まっていたのが大きいと思う。

あと、今シーズン集大成として、前に飛び込まないジャンプを常時意識してた。

スピード違反で追い越さない。自分は同じ場所で変わらずに、周りの風景だけが過ぎていく感覚。

理想としているのは、つるつるに凍ったスケートリンクの上でもスリップしないようなジャンプ。

この時期の白馬はアイストラックで、本当に氷だったから、氷の上でもズレない動き、丁寧に氷をとらえる感覚をイメージしやすかった。


●Latex Conical Footing(小道具)
白馬では、新しい道具を1つ導入しました。

上手く飛べたのは、これの効果もあるかもしれない。

ハイバックと呼ばれる、ヒザ戻りを減らす道具ですが、これをブーツ内に仕込んでみたら、上手く合いました。

同じテクニックで飛んでも、それだけでヒザ戻りが減る印象あり。


●ヒザが戻らないように、ブーツの後ろ側の空間を埋めてしまう

<けっこう昔からある>
モノ自体はもう何年も前から普及していて、ジャンプ選手やコーチはよく知っている、ごくありふれたものです。

ただ、記事やTVとかであらためて紹介されたことってたぶんないから、一般のジャンプファンの方はあまり馴染みがないかもしれない。僕も2012年になりたての国内戦のTV中継で、岡部さんが使ってるのを見て、あんなのあるんだと思ったくらい。


<ヒザが戻りにくくなる>
どんな道具かというと、、ひと言でいえばブーツの後ろ側に入れる詰め物なんだけど。

ブーツを履いてアプローチを組むと、ヒザが前に入るぶん、後ろ側でふくらはぎとブーツの間に隙間が出来る。そこの隙間を詰め物で埋めることで、ヒザが入ったまま戻せないようになる。ので、テイクオフでのヒザ戻りが減る。

ジャンプ界での普及率はものすごい。ワールドカップや実業団選手では、ほぼ100%じゃないだろうか。


<トップ選手は使い倒してる>
さらに、トップ選手たちは、自分好みに厚さや形を調整しながらオーダーメイドしている様子。TV中継でよく映るけど、葛西選手が黒と黄色の物体を腕輪みたいにして持ち歩いてるのがそれ。既製品でも、スラトナーのWEBサイトでは厚みを3段階から選べるようになってる。

これだけ広く普及していて、さらに多くの有力選手が自分用に調整するほど突き詰めて使っている。これは、僕も試さない理由はない。

<追記>オリンピック期間に記事になってた。ここではヒザ戻り防止とは書いてない。
五輪ジャンプ:世界で一つだけの秘密兵器 選手支える義肢製作技術 - 毎日新聞


●初心者すぎると使えない
<ヒザ戻りが大きすぎると馴染まない>
実は、4年~5年くらい前に買って一度試してたんだけど、当時は全くジャンプにならなかった。

テイクオフで前に押し出されすぎてバランスを崩してしまった。後ろからヒザカックンされたみたいで、脚の力が抜けてしまって、空中分解みたいになってた。

当時はきっと、もともとのヒザ戻りがあまりに大きかったので、違和感が大きすぎてだめだったんだと思う。


<今なら合うはず>
今になって、ある程度、素の状態でヒザ戻りが減ってきたから、すんなり合うかもと思って、試してみた。

すると、噛み合った。むしろすごくハマった。もはやこれなしではやれないくらいの感覚あり。

村田さんも全くヒザ戻らなくて教科書みたいだけど、僕より1つ厚いのを使ってるので、試してみたい。自分もああなれるんじゃないかという淡い期待もある。

とにかく最大の弱点のテイクオフのヒザ戻りを、何とか出来るなら何とかしたいと思う。

こうした矯正アイテムをサポートに使って、ヒザを戻さない感覚を身体に覚えさせたい。


●夏のラストは妙高
さて、3連休最終日は妙高へ。

さすがに3日目で疲れが出ました。
運動不足の身体のリハビリのために、なるべくアプローチの階段を登るようにしてましたが、登らなくても良かったかもしれない。。

午前中までは引き続き好調だったけど、午後からは脚が動かない。笑

AMは多少の向かい風で16番ゲートでK点連発、PMは20番ゲートほぼ無風で、K点越えが2本のみ。。

ストレッチ効果でアプローチのハマりは全く問題なかったけど、アプローチとテイクオフがなめらかに接続出来なかった。疲労のせい。テイクオフで股関節から立てなくなった。泣


<サマー最後の1本、テーマを思い出した>
それでも、夕方のラスト1本は、この夏の集大成として「周りの景色だけが過ぎていく感覚」を明確に思い出して飛びました。

なんとか、丁寧に出来たと思います。

ただ一方で、意識しないと出来なかった。

つまりは、疲れが出てくると、いつしかこの感覚を忘れてしまっていたことに気が付きました。


<飛び続けると頭が疲れる>
ずっと飛び続けていると、いつしか頭の中がクリアではなくなってきます。

まるで、徹夜明けのボーッとした頭で難しい本読もうとして思考停止するみたいに、脳が思考を拒否するというか、麻痺してくるというか、スッキリ思考をめぐらせることが出来なくなる。どこか朦朧とした感じ。

1997年頃、岡部さんがビケルスンでゴルトベルガーを抑えて優勝したあとに「フライングはあんまり本数飛ぶと、頭おかしくなりそうです」って言ってたけど、たぶん同じことを言ってる。

ハイスピードの緊張状態に長時間さらされる弊害だろうか。

だから、たまにリフトのふもとで小粒のチョコ食べて脳疲労回復させてて、これけっこう効く。ただ、当然限界もある。


<冬も同じテーマを続ける>
しかし、取組みテーマですが、疲れで消えちゃうようじゃだめ。

頭で忘れてても、身体が覚えてることが大切。つまりは無意識レベルに定着させることが必要で、まだまだ継続、反復すべき。もっと自分に刷り込もうと思った。

自分は動かない、勝手に景色だけが過ぎていく

これを意識すると、滑り中の感覚がそうでないときと全く違う。

冬もずっと継続しよう。

今、テクニックは悪くないです。ヒザ戻りもきっかけを掴めそうで、良い形で終われたなと思ってます。

冬は動く身体をつくりなおして、チャレンジ!


●チームメイトと。妙高での最終ジャンプ後に。

ケンはこのあとうちの実家に寄って、夕飯しながら録画しておいた全日本選手権ラージヒル観戦。最新ワンピの異常な形とか、夏のアイストラックの是非とか、あとは自分たちの取組みテーマとか、いろいろ語った。


2017年11月28日火曜日

2017.10後半 妙高

好調だった10月の白馬の翌週は妙高へ。

しかし、行ったら全然だめだった。笑

この頃やっぱ疲れてたな。笑
どうにも休まらない時期で、相変わらず運動もストレッチも不足。ノーチャンスだった。

【YouTube】201710 Yusuke Kitazawa - 妙高HS68/HS100


●反省、、ストレッチ不足
前週に試したいテクニックを書き出してあったけど、ストレッチ不足で身体が硬くて、技術的なこと何も出来なかった。トライすることすら出来なかった。

アプローチがまるでワイングラスみたいだった。重心浮いてグラグラしてた。

こんな過ごし方では2日間もったいない。

やはり走れなくても、ストレッチだけは絶対にやるべきだ、でないとジャンプの週末を無駄にするだけだと本当に思った。


●それでも少しずつ良い感じ
初日の午前中こそ酷かったものの、昼休みとかにハムや股関節ストレッチをしていくと、だんだん低い位置に落ち着いてきた。

この週末は天気が悪くて、濃霧でノーマルヒルはほぼ飛べなかった。あとは雨で寒くてしにそうだった。

アプローチの試行錯誤で精一杯で、新しいテクニックを試せる余裕なかったけど、地味に実力が上がってる感覚は持てた。

ミディアムヒルの15番ゲートでK点を越えられた。これは初めて。その後もK点付近が続く。

6月のドリームジャンプがちょうど15番で、好調ではなかったこともあるけど、そのときの記録は51mだった。

夏にしては気温が低くて、助走スピードが速かったとは思うけど、そのぶん雨に濡れてワンピ重くもなっていたし、風のアシストもあまりなかったので、スキルアップ出来ているんだと思う。


●テレビ放送みたいな映像
この週末唯一の収穫は、良いカメラアングルの場所を見つけたこと。#YouTubeにも入れました

ふだんはコーチボックスから交代で風見る&ビデオ係するけど、雨のあまりの寒さと冷たさに、ケンが屋根のあるジャッジタワーに逃げ込んで、そこから撮影した映像が良かった。

最初は、スタートゲートから見たらコーチボックスに誰もいないので、あれ?と思ったけど、呼んだら5つ並んだジャッジ窓の1つから、ケンの頭がにょきっと出てきた。

ここからだと、テレビ放送みたいなアングルで見れて、お気に入り。 コーチボックスからだと分からない、空中後半~着地までが完全に見える。

真横じゃないのでテイクオフの技術的なところは見づらいけど、飛型審判がいる場所だけあって、飛び出しから着地まで、ジャンプ全体の流れがよく分かる。

この、「全体の流れ」が見えるのって重要だと思う。


●フロー
ジャンプの理想は、川の流れのようななめらかさ。

上から下に、後ろから前に、淀みなく流れているか。流れに逆らったり、急激な、カドが立つ動きをしていないか。自由落下のように自然だろうか。

ここは、余市の櫻井さんから教えていただいた世界。3年前、ほんの2日間だったけど、今も自分の中に残り続けてるアドバイス。

今、ずいぶん上手くなったつもりでいたけど、このアングルで見ると、ひと目見ただけで課題が見つかる。笑

テレビの選手はこんな飛び方してないってすぐわかる。笑

まだスキーは立ててるわ、スキーの固定甘いわで、全然なめらかじゃない。笑

まだ、逆らう動きが残ってる。上から下に、後ろから前に流れていくのは自然の道理だけど、まだそこを流れるラインからはみ出してる感じ。

どれだけなめらかに、自由落下のように通過していけるかというのは、ジャンプの理想の追求の1つかもしれない。


●風邪、、
そして、この週末の雨と低温にやられ、翌日から風邪でダウン。また運動出来ない日々が続いた。泣

10月末の清水キャンプ&学連合宿には強行参加したものの、必然的に2日間で良いジャンプ1本も出ずに終了。。せっかく一戸さんがしっかり見てくれたのに。。もったいなかった。

YouTube映像後半の撃沈ジャンプたちが、どうしようもなさを物語る。


●ノーマルヒルのスタートゲート。妙高名物の霧。
この写真があるということは、録画はされてない笑(動画と間違えて静止画ボタンおしたやつ、よくある、泣)


●妙高のクラブハウス。いつもの4人。雨でしぬほど寒かった。



2017年11月25日土曜日

2017.10 富山&白馬

もう12月が間近ですね。ワールドカップも開幕して、いよいよ僕らも雪上ジャンプが近づいてきました。

ちょっと時間あいちゃったけど、10月半ばの富山オータムジャンプ大会、その後のサマー練習(白馬、妙高)を順に振り返ります。

まずは富山大会の週から。

【YouTube】20171008-1009 Yusuke Kitazawa - 富山K50/白馬HS131/HS98


●苦しかった富山
<運動不足>
今年の富山は惨敗。去年6位入賞も、今年は11位に後退。この敗因は、完全なる運動不足だと思う。1ヶ月ぶりの運動にしては上手くまとめたほうだと思うけど、それにしても身体が動かなすぎた。

<ワックスも>
あとスキーのワックスちゃんとしとけば良かった。まだ大丈夫と思ってたけど、大会のあとワックスしたらめちゃくちゃ滑るようになってびっくりした。数m変わったかも。笑


●西岡さん撮影。いつも嬉しい


●リハビリ。。
富山大会の週は、とにかく身体を動かした週末だった。

それまでなかなか休まらない日々が続いていて、前週に予定してたジャンプ合宿には行けず。ジョギングもストレッチも全く出来ていなくて。

つまりは過去最悪を大幅に更新する身体状態だったので、ジャンプ技術以前に、身体を動かすリハビリをした感じだった。

富山はリフトがないのだけど、初日1本目は、スタート台までスキー担ぎ上げるだけで心臓ドクドクしてた。バクバクかも。もはや登山。そこで飛んだ1本目ジャンプはほぼ空中分解。

ずっと苦しかった、身体が終わってた

アプローチは陸上ですらまともに組めなかった。この状態で白馬のラージヒル飛んだら本当に死ぬんじゃないかと思った(富山からの帰り道に白馬寄る予定だった、それでも飛ぶ気だったけど)

こんな状態だったので、運動不足の身体を少しでも馴染ませるために、時間ある限りスタート台まで登山を繰り返してた。そして宿では無限にストレッチ。

そのかいあってか、翌日の試合のときには少し身体は良くなってきてた。

しかし、初日から本番前トライアルラウンドまで含めて、一度もテレマークを入れるジャンプを出来てなくて、不安は残る。

試合では2本とも出来る範囲で上手くまとめたけど、テレマークまではやりきれなかった。

何とか入れたものの、2本とも腕がグラついてしまい、得意のはずの飛型点が伸びなかった。非常に悔しい。

あと、技術面では、また前に飛び込んでた(大会後に久之さんに教えてもらった)

スキーが離れていったから追い風だったかなと思ってたけど、たしかに風も後ろだったけど、飛び込みもあったみたい。

ちなみに、富山のような落下台で前に飛び込むと一気に失速する、らしい(定説らしいけど、なぜ落下台特有なのか、僕はまだ分かってない)


●復調の白馬
はじめの2日間を富山で過ごして、3連休最終日は白馬に移動してジャンプ。

白馬、楽しかった。。
久々のラージヒル。

助走路長い、空中長い。

好調時の感覚を取り戻せた。
アプローチからテイクオフにかけて、まわりの風景だけが流れる感覚、頭の高さを変えない感覚、真っ直ぐ空中に飛び出していく感覚。。


●ラージヒルはやはり楽しい

身体もリハビリが効いてきて、時間を追うごとに動くようになった。午前より午後の方がさらに調子が上がった。

久々にアプローチでGを感じた。カーブで真上にいる感覚を思い出した。

YouTube映像でも、伸び伸び飛んでる感じがする。
#正面からのアングルは、北島さんに撮っていただきました。ありがとうございます。


●ストレッチがカギか
今回、教訓を得たとしたら、ストレッチの有効性だ。

非常事態のときは、最低限として、ストレッチだけはおさえること。これは即効性がある。

ハムストリングスを伸ばすことがまず大事で、そこが伸びてくると、次はハムと骨盤をつなぐ小さい筋肉を伸ばせるようになる。すると、グッと骨盤が返った、筋肉ではなく骨に乗るアプローチが組めるようになる。

走り込みやダッシュなどが出来ていなくても、白馬ではピタッとしたアプローチが組めて、それが好調に直結していた。

それでも数日はかかる。ストレッチは一気には進まない。

1日に何時間もやろうとしても、無理に伸ばした反動で筋肉が腫れてしまって全然だめ。徐々に伸ばしていって、最低でも2日くらいはかかる感じ。だから、ジャンプ台にいく週は、月曜から徐々にやっておきたい。


●微調整したいテクニックたち
(1)可動式ウィング
白馬では、テイクオフで手を全く使ってなかったのは収穫。アプローチで上手く乗れてる証拠。

そして、ビデオを見直していたら、空中で腕のウィングを広げるのはもっと後でいいかもと思った。

無意識にミディアムヒルと同じタイミングで広げてたから、ノーマル、ラージにしては早すぎたと思う。

ここはジャンプ台に応じて変えたらいい。大きな台では、腕を閉じて、前に進む時間をもっと長くとっていい。


(2)頭の高さ
今シーズン、アプローチからテイクオフで頭がもぐる動きを、ようやく修正出来かけてきた。だからもう少し継続してがんばる。

テイクオフのヒザ戻りは、ほぼ重心後ろが原因。それも頭の高さをキープ出来れば何とかなる。あとは腕が下がってるのも影響あるかも。


(3)空中最後まで粘る
空中でやめるのが早いクセがあって、いつももったいないんだけど、最後までスタンス(=カカト幅)をキープする感じを試したら、しっくりきたので、続ける。

あとはジャンプ自体の出来も影響すると思った。空中後半が失速して落ちるだけだとフライト維持出来ないけど、推進力が残っているとき=良いジャンプのときほど、最後まで飛行姿勢を保ちやすい感じ。


(4)アプローチで左右対称に
アプローチで、いつも頭が中心より右側にある。だから空中ではその方向に曲がってしまう。頭が片方に寄ってるから、片蹴りにもなりやすいのかな。西岡さんカメラで気付けた。正面から撮っていただいてたやつで。


●ちょっとねじれ気味。アプローチのときから曲がってる。。

あと、アプローチの組み始めは、スクワットの感覚で組むと◯


(5)スキーの面を下に向ける
これも西岡さん写真でよく分かった、スキーが外側を向きすぎだ。もっと真下に向けないと。カーブしたビンディングの助けを借りてもこれだから、あとは自分自身の技術を高めるしかない。


●スキーの滑走面が外を向いてる。下に向けたい。

ワールドカップクラスの選手は本当にこれが上手い。

代表格はシモン・アマン。2010バンクーバーでは既にモノにしてた。あとは日本の小林潤志郎選手、清水礼留飛選手。

もっとたくさんいると思うけど、パッと思いつくのはこの選手たち。試合前のシミュレーションのとき、自分の足首を見て、向きを確認してた選手もいた。


●小林潤志郎選手との比較。この平らさは驚異的。ブーツの向きが全然違う


●アマンも本当にスキーが外を向かない

普通、空中では足首や足指でスキーを引き付ける。昔FTMMとか言ってたけど、必死にスキーを引き付けるので精一杯だ。そうじゃないと空中分解する。

しかし、スキーの面の角度をコントロールするとなると、たぶん親指は引きつけるけど、薬指から小指にかけては逆に押すとか、そんな感じな気はする。これは慣れないと、V字じゃなくてクラシカルみたいなスキーの開きになりそう。

そしてスキーを引きつけじゃなくて押すとか普通は恐怖だと思うので、空中分解する恐れのある選手はやるべきじゃない、高度なテクニックだと思う。笑

足の指の使い方を研究しようと思う。
たぶん空中に出てからではなく、アプローチのときから使い方を変えている必要ありと思う。

薬指や小指も床をつかむように使えば、もしかしたらもっと踏み込める気もするし、それで内股気味なのも一緒に直るかもしれない。


(6)空中の手のひらは指先まで柔らかく
今はまだ力みで手首が返ってるし、指先も反ってる。まだ全然本物じゃない。

葛西選手は、手のひらから指先までが本当に柔らかい。空気を包み込むような形をしている。

この形をコピーするには、手のひらを下に向けるというよりは、感覚としては、空中で肩の力を抜いて、体側から離すというだけで十分かもしれない。


●仲間たちと。岡山と大阪と東京から集まりました。


2017年9月12日火曜日

2017 新潟2連戦(塩沢、妙高)

8/27塩沢、9/3妙高の新潟2連戦終わりました。

まずはムービー

<YouTube>
201708-09 Yusuke Kitazawa - 塩沢HS86/妙高HS100/飯山HS68


●やっちゃった。笑
2試合とも堅かったな。

悪いクセのオンパレードだった感じ。
頭が低い被せ気味のアプローチ、踏み切りの準備動作、タイミングも遅れて、前にも飛び込む。

直そうとしてた悪いやつを、全部出しちゃった。笑

まだまだですね。


●塩沢
初日の練習1本目が内容はベストだったかも。飛ぶたびに狙いにいくようになってしまった。

良かった1本は、船木さんも一緒にビデオ見てくれて「うん、悪くない」と言っていただけた。

頭の向きが、だんだん固定されて変わらなくなってきてると。まだ若干潜りがちだけど、上に反り返るよりは良いって。

<船木さんのすごさ>
船木さんには、いつも感謝しかない。

大会でも練習でも、僕が飛ぶときはいつも下から見ていてくれて、それを元にアドバイスもしていただけたりする。

スーパースターなのに、ただのジャンプ好きなだけの僕らをここまで気にかけてくれる。

船木さんといえば、もはや有名かもしれないけど、ジャンプ選手としての活動に加えて、競技自体を発展させようとする活動もされている。

その取組み内容を、本当にざっくりだけど紹介すると、2つあると思う。


①ジュニア選手の経済的負担を減らす
・ジャンプをはじめ、スキーは競技人口が減っている。特に次の世代=子供たちが減っている。そこに歯止めをかけたい

・実際のところ経済的負担も大きいので、親も大変。そこが理由で辞めてしまうジュニア選手を減らそうと、道具の支援をしようと思った

・道具購入費に充てるために、アップルパイなどを売ることで、利益をあげることを考えた

・また、販売を行う仕組みをつくれば、引退した選手の雇用先もつくれると考えた

・支援実績も、寄付した道具は5000点を超えた


②選手として完全燃焼させる
・高校、大学卒業後に、実業団に入れる選手はごくわずか

・多くの選手は所属先がなくなり、試合に出場することが出来なくなり、引退につながる

・なぜなら、試合に出れなければ、ワールドカップ、オリンピックなど、世界への道は閉ざされてしまうから

・だから、専門学校にチームをつくってもらった(北海道ハイテク)

・そこなら選手活動を続けながら、職業的な専門知識も身につけられる

・そこで選手として花開けば、実業団から誘われるかもしれない

・また、いつか選手として完全燃焼したときも、社会に出たときに武器(=資格)を持った状態で働ける

・さらに、純粋にジャンプを飛んでみたい、上手くなりたい、という選手も受け入れられるように、社会人クラブチーム”FIT SKI”もつくった(僕はここ)


ジャンプ界をここまで考えて、実際に行動まで起こしている人って、世界でも船木さんただ一人じゃないかと思う。

このモチベーションがどこから来るのか。

いろんな記事を読む限りは「長野五輪後、金メダリストとして何が出来るかを考えた。とらせてもらったメダルの恩返しをしたい」ということのようだけど、それにしても、並大抵じゃない。

きれいごとでは到底出来ない。本当に骨の折れる、大変なことだと思う。

2008年頃からこの活動を始められて、もう10年近くなるけど、今も全く変わらない。

言葉は嘘をつけても、行動は嘘をつけないって聞いたことがある。だから、実際に行動を起こしている人は信じられると思う。それも10年間も行動し続けている。

「ジャンプを飛びたい人には、完全燃焼してほしい」

ここは本当に一貫しているんだと思う。

だからきっと、僕らみたいな、成績も出ない、ただのジャンプ好きおじさん達の面倒も見てくれるんだと思う。こんなこと、どんなメディアも報じてはくれない。それでも、船木さんは僕らのこともいつも気にかけてくれて、チームメイトとして迎えてくれている。


<船木さんのインタビューや特集記事>
本人の言葉だったり、僕が個人的によく取材されてるな、と思った記事たちを紹介します。たくさんあるのでごく一部だけ。

●スキージャンプ・船木和喜/多くの子供達に、スキージャンプの素晴らしさを伝えたい!
●船木和喜、飛び続ける理由(その1) ジャンプ人生、道半ば
●船木和喜、飛び続ける理由(その2止) ジャンプ元王者の挑戦
●金メダルのその先へ スキージャンプ選手・船木和喜さん


●妙高
さて、塩沢の翌週は妙高。
公式練習で飛んだ感じは、あまり良くなかった。泣

そのジャンプを久之さんも見ていてくれて、また前にいきかけてるぞって教えてくれた。自分でもその実感があった。

繰り返しだけど「飛び込まないこと」を本当に忘れないでいるべきだ。

本番はちゃんと踏み込んだけど、やりすぎて上方向に出過ぎちゃった。スキーを立て過ぎてしまった。

あんなにスキー立てて飛んだの何年ぶりだろうくらいって感じで、自分でもびっくり。もったいない。

61mだったけど、あの風なら65m~70mは飛べた感覚。前半でスキーを立てなければ、最近得意の、後半浮き上がるジャンプにつなげられたかもしれない。


●写真嬉しい
そして大会のたびに撮っていただける写真も嬉しい。これが大会に出るモチベーションの1つだったりする。

僕はもともとが観戦する側のジャンプファンだったので、観客席にも、当時一緒に観戦してた知り合いがいたりする。あとはFIT SKIに入れてもらったので、船木さんのファンの方たちとも知り合いになれた。

その中にはプロみたいな写真を撮ってくださる方々がいて、いつも素晴らしい写真を送っていただいている。


●塩沢でのジャンプ(西岡さん撮影)

嬉しい。笑
本物以上にかっこよい。笑

あと、実用面でも、ムービーでは分からないことが分かる。

たとえば空中の指の形。

葛西選手はリラックスしながらも指先まで神経が通ってるように見えるけど、僕はまだ指先に力みが残っていて、変に反り返っている。手のひらまでしかコントロールが及んでいない自覚がある。

あとは表情。上手くいったときはリラックスしてるけど、失敗したときはやばい笑、という顔してる。

でも、そんなことより、写真は何より単純に嬉しい。笑


●妙高でのジャンプ。空中フォームの手のひらは、もう無意識で広がる(西岡さん撮影)


●A級大会は飛距離を伸ばせないので、テレマークに賭ける(西岡さん撮影)


●飛び終わって、いつものみんなで見学(西岡さん撮影)

ケンは、今回は選手ではなく応援。3週連続で前転して以来、心折れて飛べないのが継続中。

しかし、前日の練習から泊りがけで応援に来てた。笑
こういう、何だかんだ言ってジャンプを離さないところは、不器用とも思うけど良いとも思う。笑


●飯山で息を吹き返す
そして妙高の試合では、社会人仲間の国体ジャンパーの道祖さん(岡山代表)が来ててびっくり。国体ぶりの再会かな。家族旅行の一環で、近くに来たので寄ってみたとのこと。

さらに試合後の午後に、飯山で飛ぶ予定とのことだったので、僕らも急遽合流することに。道祖さんと飛ぶ機会は貴重だし、僕らも高いゲートでのびのび飛びたかった。

飯山では、飛び込まないように修正ジャンプ。

本数を飛びながら「周りの風景だけが通り過ぎていく感覚」を、もう一度丁寧に思い出して、修正。

楽しかった。。
飯山
楽しかった。。
のびのび飛んで
K点越えて。。
楽しかった。。

1本、自分で満足するジャンプが出来た(ムービーのラストの1本)

流れないで、踏み込む。

自分のジャンプ人生の中で、最も品質の高かったジャンプの1つだったかもしれない。お盆の蔵王のK点超えのときと感覚が似ていた。

これを試合で出したかった。

飯山には、いつも大会でお目にかかる新潟の森さんも見に来てくれていて、「今日のジャンプなら、富山の大会は表彰台いけるんじゃないか」と言っていただけた。

狙おうかな。笑


●飯山でみんなと。(国井さん撮影)


●定着させるために
<無意識で出来ることが大切>
試合を終えて思うのは、新テクニックは、無意識にまで沈ませないと、試合では出せないな、ということ。

試合は練習とはやっぱりちょっと違う。

意識していることは、その通り出来る場合もあるけど、出来ない場合もある。それでは安定しない。

だから、意識してやってるうちはまだまだ足りない。

無意識でそれを出来るようになるべきだと思う。

ここでふと、昔読んだ本のことを思い出した。

英語の本なんだけど、英文解釈教室という大学受験界の名著がある(難しくて時間対効果が良くないので、大学生になった後に趣味で読んでた)

書いたのは駿台の英語講師の伊藤和夫氏。この方の本はとても好きだった。(1997年逝去、だから本でしか知らない)

そのあとがきにこんな一節がある。
--
本書の説く思考法が諸君の無意識の世界に完全に沈み、諸君が本書のことを忘れ去ることができたとき、「直読直解」の理想は達成されたのであり、本書は諸君のための役割を果たし終えたことになるであろう。
--

本書のことを忘れ去ることができたとき=無意識でもそれをやっている状態

ここはまさに、ジャンプと同じだと思う。ここまでやって初めて、新しいジャンプ台、その日の1本目のジャンプ、試合の様々な心理的揺さぶりの中でも、そのテクニックを安定して出せるようになるんだと思う。


<重要テーマは、モノになるまでやる>
「語学は理解が半分、慣れが半分」というのが伊藤和夫氏の持論だけど、ここもジャンプにも適用できると思う。

特に、大人からはじめたジャンパーは、ネイティブと違って理解も半分なくちゃいけない。加えて、身体に覚えさせるための慣れも必要だ。

やはり定着には時間がかかる。

だから、シーズン通して取り組もうと思う。

「飛び込まない」

ここまで定着させたいと思うテーマが見つかったのは幸せなことだと知るべきだ。

普通にやってると、目移りする。

ジャンプを好きなぶん、次々に試したいことを思いついて、結局モノにならないまま消えていくアイディアも多い。

でも、今回のこれはそれらとは一線を画す感じ。特別重要なテーマだ。特効薬とも思う。

これまで長年の飛び込みグセを矯正するので、カンタンじゃないと思う。

でも、テイクオフのここが直れば、飛距離が大きく伸びると思う。

だから、これが無意識に出来るようになるまで、ひたすら継続しようと思う。

そして、国体入賞とか、A級大会で2本目とか。

白馬で137mとか140mとか。

いきたいなと思う。



2017年8月18日金曜日

2017 蔵王ジャンプ合宿

夏休みを合わせて、山形の蔵王に社会人チームでジャンプ合宿に行ってきました。

毎年恒例になってます。今回は5人。いつも楽しみ。


●気象条件は良し
3泊4日で、気温や風の条件はすごく良かった。

去年は風がかなり強い印象で、飛べない時間帯もあったけど、今年は終始無風。異常なくらい無風。

気温も一転して、今年はずっと曇りで涼しい、たまに寒いくらい。8月の屋外とは思えず。

まるでまだ梅雨みたいで、異常気象な気もするけど、とりあえずサマージャンプには向いてた。


●ジャンプ内容はまずまず
まずはムービー。

【YouTube】201708 Yusuke Kitazawa - 蔵王HS106

ムービーは時系列順に並べてますが、ずっと試行錯誤してました。

力んだり、前に飛び込んだり、タイミング外したり、高速アプローチで乗り遅れたりと、まだまだ安定しませんが、徐々に平均は上がってきている気がしてます。


●試行錯誤!
①肩をリラックスすべし
蔵王入りした初日は、ここのところ出てる肩の力みが継続。

テイクオフ感覚を新しく変えているからか、肩の力が抜けなくなってて、過剰な手の動きが再発。

その影響で飛び出し直後に手を後ろに引いちゃって、前に進まない。

上半身も反り気味になって、手のバラつきは空中でも収まらず、空中をゆっくり楽しめる感じじゃなかった。ずっとバタバタ慌ただしく動いてる感じだった。

それをなんとか修正。


②前に飛び込まない
2日目以降、徐々に肩や手がリラックス出来てくると、スムーズに前に進むので、そのぶん前に飛び込みがちになってしまった。

前に飛び込まないのは今の重点テーマで、シーズン通して取り組むところ。

上半身を突っ込ませず、お腹を出さず、しっかり脚の力で踏み込みたい。


③身体のケアも必要
そして飛び込み気味なのを修正しているうちに、今度はだんだん疲労の蓄積で身体が堅くなってきたりして、アプローチ姿勢が上手く組めなくなった。

後ろに乗り遅れるようになってきたので、スタートでグッとしっかり骨盤から折り畳もうとすると、それがまた肩の力みにつながってしまって。

長期合宿だと身体が堅くなりがちだけど、ストレッチしたりタンパク質食べたりで何とかなるのかな。

さらにまた別で、テイクオフのタイミングも良く分からなくなってきたり。


●徐々に噛み合ってきている感じ
こうして、1つ直すとまた別の課題が出てきて、モグラたたきみたいだった。

いろんなパーツを全部同時にそろえるのってなかなか大変で、今回の蔵王では、実は会心のジャンプは1本もなかったかもしれない。

それでも、少しづつ平均は上がってきていると思う。

ホームランこそ出なかったけど、二塁打や三塁打は例年以上に打ててる感じ。

わりと好調だとも思う。

夏冬の札幌とか、塩沢や妙高とか、試合のときは本数が限られるから、飛びながらの調整は出来ない。

でもいつか一発、試合で全部入りのジャンプを決めたい。そしたら2本目もいけるかもしれない。


●良いジャンプのときの感覚=収穫
今、根幹に置いているのは「前に飛び込まずに、しっかり踏み込むこと」

良いジャンプのときは、やっぱりこれが出来てる。

そこそこ上手くいったときは、肩がリラックスしながらも、前に流れずに真下に踏めている感覚を、股関節からハムストリングスにかけて、あと足裏にも感じる。

今回の収穫は、この感覚を得られたこと。

このときはテイクオフからグイグイ進んで、空中で最後まで推進力が残るから、余裕が出て、90m付近でもテレマークも自然と入れられる。フライトが楽しい。

最終日にはK点95mを越えるジャンプも出来た。

去年もK点は越えていたけれど、そのときより内容は良いはず。

去年は強い向かい風で、プロペラのクルクルが見えなくなるくらいだったけど、今年は微風でいけた気がする。

今度はさらにテレマークも決めたい。

さすがにノーマルヒルでのK点ジャンプって慣れてなくて、そこまで飛ぶと大ジャンプに感じてしまって、テレマークがまだ出来てない。ここはまた来年の楽しみ。


●至福のビール
今回の合宿は、何より楽しかった。

宿も食事も、仲間も、ジャンプもジャンプ以外も楽しんだと思う。

「至福のビール」と僕らは呼んでるんだけど、練習後の1缶のビールが、本当においしい。

ジャンプを飛び終えたら蔵王の温泉に入ってさっぱりして、そこからすぐにビールを1缶。

夕飯前の空腹で、心地良い疲労感の中だと、たった1缶でもすごい効いてくれる。ほろ酔い。くらくら。

みんなで乾杯して、その日の全員のジャンプ動画を順々にモニターに映して、あれこれ話す。関係ないことも含めて。

シフク。

宿も去年と同じところで、「どさん娘 蔵王のいえ」

とても良いところ。食事も豪華。

去年以上に良くしてもらった。また来年もお世話になりたい。


●カメラで遊ぶ
いつものコーチボックスからの映像に加えて、いろいろ撮影してみた。

まず、飛びながらヘルメットカメラを使用。

単純に迫力もあるけど、実用上の効果も大きい。2つメリットある。

<ヘルメットカメラ>
(1)頭のグラつきをチェック出来る。特にテイクオフ付近で頭が下を向いてないかがポイント。頭の動きがそのまま映像に現れるので分かりやすい。

(2)スキーでレールの側面を擦ってないかチェック出来る。摩擦で減速しちゃうから、レールの中のさらに真ん中をちゃんと滑ることが必要。これはアプローチ速度にものすごく効いてくる。1~2km/hくらい、ゲート数段分の差が出る。


<フロントビュー>
あとは正面からの映像もけっこう使える。

正面アングルで撮るために、ブレーキングトラックの先にカメラを置いておいて、飛び終わったあとに振り返って後続メンバーを撮影。それを交代で撮り合ったりする。

前傾の深さやV字の幅、左右対称性、着地寸前まで粘れてるかなど分かる。

あと撮られてるときは、テレマークを入れようという気になれる。笑


あとは、こうして同じジャンプを複数アングルで撮れるから、単純に撮影後の遊びで編集してみても楽しい。

【YouTube】ヘルメットカメラと正面から
ジャンプは失敗だけど、国井さんが盛り上げてくれた。笑

【YouTube】コーチボックスと正面から

ムービー編集には、Macに標準で入ってたiMovieがなかなか優秀で楽しい。

操作にAppleらしいクセはあるけど(ほら直感的でしょう、と主張してくる感じ、笑)、総じてOK。

今年の蔵王合宿も満喫出来ました!


●イチローの安打数は、合宿中も日々数えてる


●みんなまきぞえ



2017年8月3日木曜日

2017.7.29-30 妙高でジャンプ

7/29、30の土日も、社会人仲間で妙高で合宿してきました。

取り組みテーマは、前回からずっと継続。
テイクオフの改良。

スピードを追い越さない。
前に飛び込まない。
テイクオフでは高さしかとれない。

もうこの夏はずっとこれを続ける。
久々に、そのくらいの手応えがある。

【YouTube】20170729-0730 Yusuke Kitazawa - 妙高HS68/HS100


●これまでの感覚:鋭さを求めてた
前方向に飛ぼうとするパワーはほぼ全てスリップして消えてしまうけど、、

自分の持つ脚パワーが10だとしたら、
これまでは、<前:7、高さ:3>くらいに割り振ってる感覚だった。

前に飛ぼうとする比率を高めることで、低い飛行曲線をつくろうとしてた。

しかし実際には、<前:7⇒0(全スリップ)、高さ:3>で、
合計3のパワーしか伝えられていなかったんだと思う。


●テイクオフでは高さしかとれない
合理的と思われるのは、<前:0、高さ:10>なんだと思う。

ほんとは<前:1、高さ:9>くらいが良いんだと思うけど、
ほっといても前にいきがちだから、飛ぶときの選手感覚としては、全てを高さに割り振る感じで、きっとちょうど良い。


●身体に覚えさせたい
実際この新しいテイクオフ(前0/高10)に取り組み始めているけど、もちろんまだ定着出来ていない。

①まだ、たまに前に流れちゃう。
テイクオフ後にお腹を前に突き出しちゃうので、そのせいで、スキーが一度身体から離れてしまう。

重心も後ろから前に動くので、バランスも崩しやすい。だめ。


②まだ、頭がもぐりがち。
滑ってくる間は良いんだけど、最後の最後、テイクオフで飛び出す瞬間に頭が潜りがち。

つまり、飛び出し直前に見えてる最後の映像が、カンテの先端だったりした(=ほぼ足元を見てる証拠)

低く出ようとしてるからこうなる。

ただ、これを直せると大きい。

最終日のラスト2本直せて、そしたらすごく良かった。
●YouTubeの3本目(12秒目くらい)

完了が早い。膝戻りが減って、飛距離も伸びた。

一直線にライナーで進んでいける感じだ。

全く前に飛んでいないのに、はるかに大きな推進力と、前半スキーを立てないことで鋭く進んで、後半浮き上がった。胸熱。


●テイクオフ直後にスキーが立たなくなってきた

ノーマルヒルでもK点程度まで飛んだけど、以前の前に突っ込んでたときよりも、今は明らかに飛行曲線が低い。

高さを感じない。低空を進んで、しかし後半伸びるのが感じられる。

もぐらずに上手くいったときは、飛び出し直前の最後の最後まで、頭が動かない。下に向かない。

ただし、見えてる空中をめがけて飛び出すわけじゃなくて、自分は動かずに、同じ位置に居続けながら、その場でただ踏んでるだけ。それが大切。

この感覚が、身体に馴染んできつつある。


③まだ、力んでる
これはあまり心配してないけど、テイクオフでなぜか肩に力が入ってしまっている。ので、上半身バラつくし、右手を後ろに引いちゃってる。

ただ、これはきっとそのうち直るし、むしろこうして力みが出るということは、これまでになかった動きが出来てきている証拠と思って、少しほっとこうと思う。笑


●速さと高さ、トレードオフじゃない
これまでは、テイクオフでの速さと高さは、トレードオフだと思ってた。

それが選手の個性を生んでると思ってた。
長野五輪の頃に言われた、鋭く低い船木さん、高さの原田さんといったように。

けど、今は違うみたいだ。

レールがアイストラックになって、雪よりもさらに摩擦が少ない。溶けた雪、水が浮いて滑らない助走路は過去の話だ。

レールが均一で、摩擦が少なくなった今、前に飛ぶ意味が物理的になくなってきている。

テイクオフでは事実上、高さしか得られなくなってきている。


●理想のテイクオフの画一化
実は、ワールドカップのトップ選手のテイクオフや飛行曲線は、ほとんど個人差がないのだそうで。

実際に、フロイントとプレフツのテイクオフを比較した映像を見せてもらったことがあるけど、同じ人かと思うくらい全く同一で驚いた。

見せてもらったのは、定点カメラで撮ったワールドカップでの2人のテイクオフを、1つの映像にオーバーラップさせたものだったんだけど、膝角度や上半身の起こし方など、2人は全く同一なほどに重なってた。

にわかには信じがたいほどに完璧にピタリと重なってて、すごく驚いた。

それまでは、フロイントは高く、プレフツは前に飛び出していると思ってたけど、それは錯覚だった。おそらく空中フォームなどからくる印象で、そう感じてしまっていた。

実際のところ、前方向と高さのトレードオフはもう不要で、もはやそこに個性はない。

高さだけを求めることが、最も洗練されたテイクオフだと言えて、その方向で画一化されていくと思う。もうされてるかもだけど。

よって、今は世界のトップに近ければ近いほど、同じ動きをしていると思う。


出来ることは加圧だけだから、、さらに工夫するとしても、

同じだけ加圧しながら、どれだけ上半身の起き上がりを抑えてエアブレーキをなくすか、とか。

めちゃくちゃ体幹を鍛えて、バランス力をMAXにして、自分の力を全てカンテに伝えられるようにするか、とか。

直接テイクオフには関わらないけど、体重を落とすとか。

あとは空中で下の向かい風があることに賭けて、思い切って前傾してみるとか。追い風と読んで重心移行しないとか。

出来るのはそのくらいだと思う。

一方で、空中フォームはまだまだ各選手の個性が出てるところだと思う。

選手の空中フォームって、子供の頃から片鱗があって、基本的に変わらない。持って生まれたものを、そのまま上手になっても引き継いでる感じがする。

いつか岡部さんの7歳のときのジャンプ映像を見たけれど、やはり岡部さんという感じがする。空中のその人っぽさって、いつになっても変わらない印象。

だから、観客として見てるときは、テイクオフはトップ選手はほぼ変わらないので、空中に注目して、どのフォームが飛行効率が良いのか、風への対応が出来るのかなどを観察してたら面白いかもしれない。


●ちなみに
動画編集ネタなのですが、最近手ブレ補正があると格段に見やすくなることに気が付き、なるべく手ブレ補正付きカメラを使ったり、撮影後の画像処理で手ブレを減らしたりしてます。

アプローチ姿勢の揺れやテイクオフのときの重心など、手ブレがあると全く見えない動きが、補正されると目に見えて浮かび上がったりします。

これまではYouTubeのオプションにある補正機能を使ってましたが、MacのiMovieを試したらはるかに強力ですね。

補正力も画質も段違い。
これからは全部iMovieでいこうと思います。


2017年7月23日日曜日

2017.7.15-16 妙高でジャンプ&清水ブルーベリー園

7月の3連休のうち2日間、妙高でジャンプ合宿してきました。

今回は清水久之さんのジャンプミニキャンプで、いつもの社会人仲間や大学生チーム、合わせて20人近く集まりました。

ミニキャンプは平成6年から始まって、今回で第93回目。記念の100回まであと2、3年!

この7月のキャンプでは、毎年恒例で清水ブルーベリー園でブルーベリー摘み体験をさせてもらってます。

●清水ブルーベリー園(新潟県妙高市)
http://www.blueberryen-s.com/original3.html

園の中にはブルーベリーの木がたくさんあって、ブルーベリーは枝から摘んで、そのまま口へ。まさにとれたてを味わえました。

ブルーベリー摘みには観光の方々もたくさん来てました。

妙高は長野からも近いし、赤倉温泉もすぐそばだし、ゆっくり休日過ごすには良いなあと思いました。


●この撮影の10秒後には口の中に。


●バニラアイス×ブルーベリージャム×ブルーベリーの粒。すごいおいしい。


●ミニキャンプのゼッケンにも注目(清水ブルーベリー園)


●テイクオフを集中改良
さて、ジャンプですが、初日は大学生たちが不在で、社会人のみの少人数でした。

よって、記録会とかお祭り的な盛り上がりは2日目以降でしたが、そのぶん久之さんにしっかり見ていただけて、がっちりアドバイスもいただきました。

僕はあいかわらずテイクオフを改良中ですが、久之さんのおかげで、アプローチからテイクオフの流れが変わってきたと思います。

たくさん飛べるときは、反復が出来るので、テクニックを定着させるのにちょうど良い。

今回は単に調子の良し悪しじゃなくて、具体的な積み上げを感じられた合宿でした。

●今回のジャンプ動画
20170715-0716 Yusuke Kitazawa - 妙高HS68

以下に詳細をメモ。


●スピード違反で追い越さない
「テイクオフで助走速度を越えて、前にいこうとしてはいけない」(久之さんより)

ここは、これまでの僕の決定的な弱点でした。

無駄に果敢に前に突っ込む、、というのが僕の長年の得意技ですが、お前はスピード違反だと。

今回はこれに尽きます。

助走スピードを追い越して、さらに前に進もうとすると、だめ。

<前に飛ばないほうが、逆に前に進める不思議>
実際に試してみて、自分のビデオを見てビックリしました。

不思議なことに、前に飛び込むよりも、真ん中に踏んだ方が身体が前に進んでいて、身体も起き上がらず完了までが早い。

ヒザが抜けにくくなって、そのぶんスキーが立たないので、後半浮き上がる。だから、飛行曲線も自分好みのより低い軌道になる。これには自分でも驚きました。

常に真ん中にいること、前に飛び込まないこと。

今さらだけど、ようやくこの大切さが、実感として分かってきました。

このエントリでは、前に飛び込まないことの良さを、(1)高さをとる、(2)空中スピードを得る、の2つでまとめてみました。


(1)高さをとる
<前に飛んでも物理的に意味ない>

ジャンプでは、前に飛ぶ力(=力の水平成分)は、ほぼ全てスリップして消えてしまう。

これは、スケートリンクに立っている場合を想像すると分かりやすい。

ツルツルの氷の上で幅跳びが出来ないのと同じ。

前に飛ぼうとしても、氷の上は摩擦がほぼゼロなので、靴底と床が噛まない(ひっかかりがない)ので、その力はスリップという形で無駄に消えてしまう。

つまりは、テイクオフで前に飛んで加速しようなどとは、決して思わないほうがいい。

それは物理的に無理だし、物理法則だけはどんな人でも覆せない。

#実際にはレールとスキーの間のわずかな動摩擦ぶんだけ前に飛ぶべきだけど、飛ぶときの感覚としては「決して前には行けない」と思っていて良いと思う。

<出来るのは、高さを得ることだけ>
よって、氷の上やジャンプのレール上で出来るのは、上昇力(=力の鉛直成分)の獲得だけと思っていたほうがいい。

だから、スピードを追い越さずに、そのまま真ん中で踏み込むのがベストだ。

テイクオフでは、自分の限りある筋力を、前にいこうとして使うんじゃなくて(どうせスリップで消える)、高さをとるためだけに使うのが、最も合理的ということだと思う。

#実際には、鉛直に踏むだけでも前方向の推進力は得られている。カンテは概ね下向き11°前後なので、カンテに対して鉛直に立てば、身体は前に押し出されている。ので、加速も十分に出来る。

<自分が上がるか、カンテを下げるか>
ちなみに。。
高さをとるときの選手の感覚はたぶん人それぞれで、自分が上に飛び上がる感覚だったり、カンテを踏み下げる(その反作用で身体が上昇する)感覚だったりすると思う。

どちらも同じことなんだけど、僕には後者=カンテを踏み下げるほうが馴染む。

過去に身体を上に飛び上がらせる感覚を試したこともあったけど、上手くいかなかった。

余分な上体の跳ね上げ(=エアブレーキ)をしがちになり、肩に力みが出た。さらに、空中にも上手く接続出来ず、身体が立ったままだった。そこから前傾をかぶせていくので苦しかったし、ロスも多かったと思う。

一方で、カンテを押し下げる感じは、冬ならスキーを雪の奥にめり込ませる感じ。これだと、上半身がリラックスしたままで起きにくくて、そのまま空中姿勢に入りやすかった。カーブでためたパワーを、ドーーーーンとカンテに置いてくる感じ。

ただ、これは選手個人個人の身体構造や感覚に合うかどうかなので、練習のときに両方試したら良いと思う。


(2)空中スピードを得る=ロスを減らす
(1)のとおり、選手感覚としては、テイクオフでは「加速」はほぼ出来ないと考えていたほうがいい。

では、どうやってスピードを得るか。

それは、もはや減点法しかないんだと思う。

つまり、加速が出来ないのであれば、減速を減らす=ロスを減らすことを考えるしかない。

<前に飛び込むと身体が立ち上がる=エアブレーキでロス>
実は、スピードを追い越して前に飛び込むと、空中姿勢の完了が遅れて、それだけエアブレーキが拡大するんだと感じ始めてる。

前に飛び込むということは、テイクオフのときは頭が低くて上半身が起きないので、一見エアブレーキが少ないように見えるかもしれない。でも、実はその後が良くない。

前に飛び込んだぶんだけ、空中への移行の途中で、お腹(おへそ)が前に出てしまう。

すると、どうしても飛び出し後に頭が上がり身体が立ち上がってきてしまい、エアブレーキを受けてしまうことで、ロスになる。


●前に飛び込むとお腹が出て、頭が上がり身体が起き上がってしまう

このあと前傾をかけ直して空中姿勢に入ったときに、ようやくエアブレーキ区間が終わる。

一度身体を起こしてからまた寝かせる、いわゆる「完了が遅い」ジャンプになってしまう。

<前に飛び込まないとロス軽減>
前に突っ込まないと、お腹が前に出ないので、テイクオフ後の頭の上がりが少なくなり、それだけ空中姿勢の完了が速い。

アプローチで寝かせた背中のラインをそのままに空中に入っていける感じだ=ロスが少ない。

さらに、上記(1)のように高さもとれるので、腰が釣り上げられるようになり、さらに前傾完了が早くなると思う。

<物足りなくても、それでいい>
テイクオフでは、ガツーンと加速したいと普通は思う。

だから、踏切で前にいかない、というのは、ちょっと消極的な感じだったり、物足りない感じがするかもしれない。

だけど、それでいい。
感覚は物足りないんだけど、物理法則的には飛距離は伸びる。

久之さんご本人も最近好調で、2017長野国体でも70mオーバーを連発してたし、5月の小出の大会ではK点も越えていた。

その好調の感覚をきくと、「物足りないんだけど、その方が飛ぶんだ」と教えてくれた。

だから、助走スピードを追い越さないこと、前に飛び込まないことは、(1)高さと(2)速さを両立するテクニックとして、すごく合理的なんだと思う。


●感覚的には、、
助走スピードを追い越さない感覚としては、、

アプローチを滑りながら、、
またはテイクオフ中も、空中でもだけど、

「自分が真ん中にいて、まわりの景色だけが通り過ぎていく感覚」

もう、これに尽きる。

これがすごく噛み合った。

真ん中にいて動かないこと。
前や後ろだとだめで、真ん中に居続けて、真ん中に踏み込む。すると芯を食える。

<この感覚を日常生活で例えるなら、、>
高速道路で飛ばして140km/hくらいで走ると、アクセルをグイグイ踏み込んで、前のめりになってハンドルを掴む感じになると思う。

これがだめ。この、前に前に、という前のめり感がだめ。

だから、するべきなのは、走行車線を80km/hくらいで運転しながら、速いクルマは追い越し車線で勝手に抜いていってくれる感じ。

前のめりにハンドルをつかむでもなく、かつ、のんびりしすぎて後ろのシートにもたれかかるでもなく、真ん中の姿勢でいることが大事。

まわりがどう動こうとも、自分は前でも後ろでもなく、いつもの日常で変わらない。こんな感じが良いと思う。

ジャンプの心技体のうち、心の部分はこのあたりで効いてくるのかもしれない。


●今だから出来るのかも
これまでは、僕は自分のジャンプに対して、すごくこだわりがありすぎたかもしれない。

どうしても、鋭く低く出たかった。
だから、頭をエグい低さにして前に突っ込んでたかもしれない。

テイクオフでバカ蹴りして、上からドスンと落ちるジャンプなんて大嫌いだった。今もだけど。

昔からずっと憧れだった、船木さん岡部さんみたいな低い飛行曲線で飛びたかった。

低くて速い踏切動作、空母から離陸した戦闘機のように真っ直ぐ前に突き進む。空中は微動だにしない深い前傾姿勢。柔らかく、まるでグライダーのように滑空する。

ランディングバーンを舐めるような前半から、後半ふわーっと浮き上がって、本当にジャンプ台の底までいってしまう、美しい軌道。。

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【YouTube】船木さんフライングヒル(1998)
微動だにしない深い前傾姿勢と、柔らかい空中。4本連続飛型点パーフェクトV。

【YouTube】岡部さんフライングヒル(1997)
【YouTube】岡部さんフライングヒル(1998)

テイクオフ後、空中をスーーッと一直線に水平飛行する。まるで空母から離陸した戦闘機のよう。
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こんな感じで、子供のころ見た憧れが、強く色濃く残りすぎていたかもしれない。

そのせいか、これまでは今回と同じアドバイス(前に飛び込まない)を何度もらっても、いまいちピンと来なかったし、それを深く考えることも出来なかったんだと思う。

だから、せっかくヒントをもらっても生かせなかったし、今もテイクオフが苦手なままなんだと思う。

ただ一方で、その強い憧れがあったからこそ、ここまでやってこれたし、ここまで飛べるようになったとも思うから、なかなか難しい。

今、飛びはじめて何年も経ったことで、程良く憧れ(時として呪縛になる)がとれて、ようやくステップアップ出来るかもしれない。

〈参考〉
【YouTube】テイクオフ動画解説2012
真上に立て、という解説動画。
これも5年前から知ってたんだけど、そのときは「うるさい、オレは低く飛ぶんだ」と思ってた。多少効率を損ねてでも、低さにこだわりたかった。ただ、今はこうした方が飛行曲線を低く出来ると分かったので、やる。


●これを、この夏ずっと続ける
今回のテイクオフ感覚を定着させるために、もうこのシーズンは、ずっとこのテーマだけを続けたいと思う。

空中フォームの改良も、シーズンまるごとかけたおかげで定着した(今はもう、意識しなくても勝手に腕が広がる)

ジャンプの飛距離ってテイクオフが最大のポイントだけど、今の僕はテイクオフが一番苦手。だから、ここを改良出来れば大きい。それだけ伸びる余地も残っていると思う。

国体スペシャルジャンプ入賞も見えてくるかもしれない。東京都にポイントを持って帰れるかもしれない。

今回の感覚(=周りだけが過ぎていく、自分は動かない、真ん中に居続ける)は、自分のジャンプテクニックの大きな改革につながると思う。

この副次効果で、前に飛び込もうとする余計な動きが減るので、従来からの課題だったテイクオフ時の頭のグラつきや、下を見てた目線も改善傾向にある。

あと、バランストレーニングの意味も、よりハッキリ分かる。真ん中に居続けるためにはバランス感覚は本当に必須だ。

さらに、飛ぶ前に陸上でアプローチ組んだときのチェックポイントも変わってくる。あらためて、真ん中でいられる姿勢を確認したい。人に揺さぶってもらって、その中でも変わらずに真ん中でいられるかを確認する。


こうやって取り組みテーマが見つかると、次に飛ぶのが本当に楽しみになる。

やはり、いくつになっても過去の自分は越えていきたい。