【YouTube】20171104-05 Yusuke Kitazawa - Hakuba HS100/Myoko HS68
●ストレッチしたら効いた
直近数回のストレッチ不足を反省して、、ようやくある程度、身体をほぐしてから行くことが出来ました。
アプローチのポイントはハムストリングスあたりの伸びかなと思うのですが、今回はそこを伸ばせていました。
白馬に到着してからも、陸上でピタッとハマる位置で組めたので、今回はいけるかなと感じてました。

●天気良かった白馬。野球でウォーミングアップ。打ったら即ダッシュでボールを取りに行く。ダッシュダッシュダッシュダッシュ・・・で身体温まる。笑
●白馬NHをようやく攻略
<K点越え、高かった>
どうにも苦手だったここのノーマルヒル。
これまでどれだけゲート上げても、どうしてもK点に届かなかった。必ず89m止まり。
ラージヒルのほうは昔から好きで、K点まで飛んだこともあるのですが、より易しいはずなのに、ノーマルヒルはなぜかだめ。
しかし今回、とうとうK点越えを達成、連発出来ました。
最大94mを筆頭に、初めてK点を越えたときの93m、その他90m、91m。
一番最初に越えたときは、空中で突き抜けた高さを感じました。
とにかく高かった。
表現するなら、、どこか気が遠くなるような、、気を失いそうになるような、、そんな高さ。眼下のランディングバーンが遥か蜃気楼の先のような、白く霞がかった遠くに感じた。
未体験の高さだったし、どこまでいっちゃうんだろうとも思ったけど、一方できっと大丈夫とも感じてた。
高い上空を通過して、ギリギリまでV字を維持して、赤いラインを明らかに越えたところに降りて、、
その瞬間、、大満足。笑
塩沢に似てると思った。飛行曲線の高さとか、空中から見える景色が似てた。
<ストレッチと、飛び込まないテイクオフ>
今回のK点オーバーは、やはり、ストレッチ効果でアプローチが良い位置で決まっていたのが大きいと思う。
あと、今シーズン集大成として、前に飛び込まないジャンプを常時意識してた。
スピード違反で追い越さない。自分は同じ場所で変わらずに、周りの風景だけが過ぎていく感覚。
理想としているのは、つるつるに凍ったスケートリンクの上でもスリップしないようなジャンプ。
この時期の白馬はアイストラックで、本当に氷だったから、氷の上でもズレない動き、丁寧に氷をとらえる感覚をイメージしやすかった。
●Latex Conical Footing(小道具)
白馬では、新しい道具を1つ導入しました。
上手く飛べたのは、これの効果もあるかもしれない。
ハイバックと呼ばれる、ヒザ戻りを減らす道具ですが、これをブーツ内に仕込んでみたら、上手く合いました。
同じテクニックで飛んでも、それだけでヒザ戻りが減る印象あり。

●ヒザが戻らないように、ブーツの後ろ側の空間を埋めてしまう
<けっこう昔からある>
モノ自体はもう何年も前から普及していて、ジャンプ選手やコーチはよく知っている、ごくありふれたものです。
ただ、記事やTVとかであらためて紹介されたことってたぶんないから、一般のジャンプファンの方はあまり馴染みがないかもしれない。僕も2012年になりたての国内戦のTV中継で、岡部さんが使ってるのを見て、あんなのあるんだと思ったくらい。
<ヒザが戻りにくくなる>
どんな道具かというと、、ひと言でいえばブーツの後ろ側に入れる詰め物なんだけど。
ブーツを履いてアプローチを組むと、ヒザが前に入るぶん、後ろ側でふくらはぎとブーツの間に隙間が出来る。そこの隙間を詰め物で埋めることで、ヒザが入ったまま戻せないようになる。ので、テイクオフでのヒザ戻りが減る。
ジャンプ界での普及率はものすごい。ワールドカップや実業団選手では、ほぼ100%じゃないだろうか。
<トップ選手は使い倒してる>
さらに、トップ選手たちは、自分好みに厚さや形を調整しながらオーダーメイドしている様子。TV中継でよく映るけど、葛西選手が黒と黄色の物体を腕輪みたいにして持ち歩いてるのがそれ。既製品でも、スラトナーのWEBサイトでは厚みを3段階から選べるようになってる。
これだけ広く普及していて、さらに多くの有力選手が自分用に調整するほど突き詰めて使っている。これは、僕も試さない理由はない。
<追記>オリンピック期間に記事になってた。ここではヒザ戻り防止とは書いてない。
五輪ジャンプ:世界で一つだけの秘密兵器 選手支える義肢製作技術 - 毎日新聞
●初心者すぎると使えない
<ヒザ戻りが大きすぎると馴染まない>
実は、4年~5年くらい前に買って一度試してたんだけど、当時は全くジャンプにならなかった。
テイクオフで前に押し出されすぎてバランスを崩してしまった。後ろからヒザカックンされたみたいで、脚の力が抜けてしまって、空中分解みたいになってた。
当時はきっと、もともとのヒザ戻りがあまりに大きかったので、違和感が大きすぎてだめだったんだと思う。
<今なら合うはず>
今になって、ある程度、素の状態でヒザ戻りが減ってきたから、すんなり合うかもと思って、試してみた。
すると、噛み合った。むしろすごくハマった。もはやこれなしではやれないくらいの感覚あり。
村田さんも全くヒザ戻らなくて教科書みたいだけど、僕より1つ厚いのを使ってるので、試してみたい。自分もああなれるんじゃないかという淡い期待もある。
とにかく最大の弱点のテイクオフのヒザ戻りを、何とか出来るなら何とかしたいと思う。
こうした矯正アイテムをサポートに使って、ヒザを戻さない感覚を身体に覚えさせたい。
●夏のラストは妙高
さて、3連休最終日は妙高へ。
さすがに3日目で疲れが出ました。
運動不足の身体のリハビリのために、なるべくアプローチの階段を登るようにしてましたが、登らなくても良かったかもしれない。。
午前中までは引き続き好調だったけど、午後からは脚が動かない。笑
AMは多少の向かい風で16番ゲートでK点連発、PMは20番ゲートほぼ無風で、K点越えが2本のみ。。
ストレッチ効果でアプローチのハマりは全く問題なかったけど、アプローチとテイクオフがなめらかに接続出来なかった。疲労のせい。テイクオフで股関節から立てなくなった。泣
<サマー最後の1本、テーマを思い出した>
それでも、夕方のラスト1本は、この夏の集大成として「周りの景色だけが過ぎていく感覚」を明確に思い出して飛びました。
なんとか、丁寧に出来たと思います。
ただ一方で、意識しないと出来なかった。
つまりは、疲れが出てくると、いつしかこの感覚を忘れてしまっていたことに気が付きました。
<飛び続けると頭が疲れる>
ずっと飛び続けていると、いつしか頭の中がクリアではなくなってきます。
まるで、徹夜明けのボーッとした頭で難しい本読もうとして思考停止するみたいに、脳が思考を拒否するというか、麻痺してくるというか、スッキリ思考をめぐらせることが出来なくなる。どこか朦朧とした感じ。
1997年頃、岡部さんがビケルスンでゴルトベルガーを抑えて優勝したあとに「フライングはあんまり本数飛ぶと、頭おかしくなりそうです」って言ってたけど、たぶん同じことを言ってる。
ハイスピードの緊張状態に長時間さらされる弊害だろうか。
だから、たまにリフトのふもとで小粒のチョコ食べて脳疲労回復させてて、これけっこう効く。ただ、当然限界もある。
<冬も同じテーマを続ける>
しかし、取組みテーマですが、疲れで消えちゃうようじゃだめ。
頭で忘れてても、身体が覚えてることが大切。つまりは無意識レベルに定着させることが必要で、まだまだ継続、反復すべき。もっと自分に刷り込もうと思った。
自分は動かない、勝手に景色だけが過ぎていく
これを意識すると、滑り中の感覚がそうでないときと全く違う。
冬もずっと継続しよう。
今、テクニックは悪くないです。ヒザ戻りもきっかけを掴めそうで、良い形で終われたなと思ってます。
冬は動く身体をつくりなおして、チャレンジ!

●チームメイトと。妙高での最終ジャンプ後に。
ケンはこのあとうちの実家に寄って、夕飯しながら録画しておいた全日本選手権ラージヒル観戦。最新ワンピの異常な形とか、夏のアイストラックの是非とか、あとは自分たちの取組みテーマとか、いろいろ語った。




















